東京五輪の「猛暑」に挑む!観客の熱中症対策としてペットボトル・水筒の持ち込みが容認へ

2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は、観客やボランティアを酷暑から守るため、異例ともいえる大胆な熱中症対策の検討を進めていることが2019年6月28日に明らかになりました。特に注目されるのは、これまでの国際大会では原則禁止とされてきた、ペットボトルや水筒に入った飲料の会場への持ち込みを、条件付きで許可する方向で調整している点です。組織委員会は日本の高い気温と湿度を考慮し、「手元に水分があることが最も重要」だと判断しているようです。観戦者にとって命綱ともいえる水分補給の確保へ、大きく方針を転換する形になります。

これまでの大会でペットボトルの持ち込みが禁じられてきた背景には、可燃性の液体を入れられる危険性や、競技会場へ投げ込まれるリスクがあるためでした。しかし、観客が熱中症で倒れてしまう事態を避けたいという強い思いから、組織委員会は今回の容認へと踏み切る意向です。同様に水筒の持参も認める方針とのことで、観客は自身で十分な量の水分を用意できるようになるでしょう。会場内には日よけのテントや大型冷風機も設置する計画が進められており、多角的なアプローチで猛暑に立ち向かう姿勢がうかがえます。

この「ペットボトル容認」の方針には、SNS上でも観戦予定者から「これで安心して観戦できる」「組織委員会の英断だ」といった安堵と歓迎の声が多数上がっています。熱中症は命に関わる重大な問題ですから、安全を最優先とした今回の判断は、編集者としても強く支持したいと考えます。観客の皆さんが自発的に水分補給を行えるようにすることは、細かな対策を重ねる上で最も効果的な一手となるに違いありません。他にも、入場待機中の暑さ軽減のため、手荷物検査を円滑にするよう透明な袋を配布して、荷物を事前に移してもらう工夫も施される予定です。

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救護体制の強化と重点競技での実証実験

会場内での救護体制も大きく強化されます。敷地内にはエアコンを備えた休憩所を設け、十分な水分補給が可能な環境を整える計画です。さらに、応急処置セットを持ちながら会場内を巡回する「ファーストレスポンダー」と呼ばれる専門的な人員が導入されます。ファーストレスポンダーとは、救急隊が到着する前に初期の応急処置を行うことができるよう訓練されたスタッフやボランティアのことで、体調不良を訴える観客をいち早く発見し、対応する重要な役割を担います。医務室も会場の収容人員1万人につき1カ所という基準で設け、医師2名、看護師4名という手厚い人員配置を予定しています。

また、組織委員会は屋外で行われる競技、具体的にはマラソン、トライアスロン、ビーチバレー、ボート、ホッケーの5種目を特に暑さ対策の「重点競技」と位置づけました。これらについては、テスト大会が開催される会場で、2020年の本番を見据えた具体的な暑さ対策の実証実験を行うとしています。例えば、ビーチバレーの会場となる品川区の潮風公園周辺では、体を冷やすミストシャワーの設置や保冷剤の配付、観客誘導におけるボランティアの工夫が試行されることになります。

臨海部に位置し、最寄りの駅から約6キロ離れているボート・カヌー会場の海の森水上競技場では、りんかい線の東京テレポート駅などからのバス輸送が予定されています。このバス乗り場周辺での暑さ対策も、観客体験の質を左右する重要な課題です。さらに、各会場では気温や日差しの強さなどから熱中症の起こりやすさを判断する「暑さ指数」を随時計測し、スマートフォンアプリや専用サイトを通じて観客へ情報提供する仕組みも計画されています。この「暑さ指数」とは、体と外気との熱のやり取りを表す指標(WBGT)のことで、熱中症予防のための行動指針に活用されるものです。

加えて、障害を持つ方の熱中症予防策についても検討が進められていますし、高温多湿の日本の夏に慣れていない訪日外国人向けの正確な情報発信、外国語対応が可能な救急医療態勢の整備も急務となっています。2020年の夏、観客の皆さんが安心してスポーツの祭典を楽しめるよう、組織委員会は「本番前の最後の夏」となるこの年に、しっかりと課題を洗い出し、対策を講じていく方針です。

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