🏙️【2019年最新動向】大災害を乗り越える!「電力自立」と「木密解消」で実現する未来の防災都市づくり

2018年に発生した大阪北部地震や西日本豪雨など、日本各地で大規模な災害が相次いだことを受け、私たちの防災に対する意識はかつてないほど高まっています。不動産会社や住宅メーカーは、この切実なニーズに応えるべく、インフラ企業との連携を強化しながら、「災害に強い街づくり」を推進するさまざまな取り組みを加速させている状況です。私が編集者として注目したいのは、従来の耐震・免震といった「建物の強さ」だけでなく、「電力や熱の自立供給」や「地域全体の防災力向上」といった、より総合的なレジリエンス(回復力)を高める動きが中心になっている点でしょう。これは、災害時にも経済活動や市民生活を維持しようという強い決意の表れにほかなりません。

特に都市部においては、電力の安定供給を確保することが最優先課題となっています。三井不動産は、東京ガスとタッグを組み、東京の日本橋室町周辺地域において、電力と熱を供給する事業を開始しました。同社の菰田正信社長が「災害時に街に電気を絶やさないようにしたい」と語るように、このプロジェクトは非常に重要です。具体的には、三井不動産が運営する「日本橋室町三井タワー」の地下プラントにコージェネレーションシステム(熱電併給システム)を設置し、独自の送電網で周辺のオフィスビルなど約20棟へ電気を供給する仕組みです。このシステムは、一つのエネルギー源から電力と熱の両方を効率よく作り出すため、エネルギー消費の効率化と非常時の電力確保を両立できます。

また、住友不動産は、東京都港区に完成させた「泉ガーデンアネックス」で、周辺施設との電力融通システムを構築しました。隣接する複合施設「泉ガーデンタワー」が持つ発電機から、停電が発生した場合に電力を供給してもらえるようにしたのです。このように、単体の建物だけでなく、地域全体でエネルギーを補完し合う「地域レジリエンス」の思想が、大規模開発の新たなスタンダードになりつつあると言えるでしょう。

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💡一般住宅にも広がる「電力自立」の波と「ZEH」の進化

災害対策の考え方は、大規模な複合施設だけでなく、一般の住宅や分譲マンションにも着実に浸透しています。たとえば、大京が兵庫県芦屋市で手掛けるマンション「ライオンズ芦屋グランフォート」は、ZEH(ゼッチ、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に対応し、消費エネルギー量を約8割も削減できる設計になっているのです。ZEHとは、高い断熱性能と省エネ設備によって消費エネルギーを抑えつつ、太陽光発電などでエネルギーを創り出し、年間の一次エネルギー消費量をゼロにすることを目指した住宅のことです。同物件では、断熱仕様の強化に加え、発電効率の高い燃料電池「エネファーム」や屋上の太陽光発電パネルを設置しています。

これにより、停電などの非常時においても、昼夜を問わず電気を使用できるという大きな利点があります。さらに、エレベーターや共用部分の水道も利用可能な設計となっており、マンション居住者の安全と生活維持に大きく貢献するでしょう。私たち消費者にとっても、光熱費の削減と災害時の安心を同時に手に入れられるZEHは、魅力的な選択肢であると確信しています。SNSでは「ZEHの防災性能がここまで進化しているなんて知らなかった」「次の家は絶対にエネファーム付きがいい」といった、具体的な設備への関心の高まりが見受けられます。

🔥都市防災の最大の課題「木密地域」の解消と大規模再開発

一方で、都市の防災において長年の懸案事項となっているのが、「木密(もくみつ)地域」の存在です。木造住宅が密集し、道路が狭隘(きょうあい)なこれらの地域は、地震発生時に火災の延焼や避難路の確保が困難になる危険性が極めて高いからです。政府は2011年3月に発表した住生活基本計画の中で、「2020年度までに地震時等に著しく危険な密集市街地の面積をおおむね解消する」という目標を掲げており、東京都も「木密地域不燃化10年プロジェクト」として特区制度を設けて対策を推進しています。

こうした状況を受け、不動産各社は、木密地域の防災課題を解決するための大規模再開発に積極的に乗り出しています。野村不動産と東京建物などは、東京都新宿区で国内分譲マンションとしては最も高層となる地上65階建ての超高層物件を共同開発しており、2029年の完成時には約3,200戸を供給する予定です。これにより、老朽化した木造住宅が新しい不燃性の建物へと置き換わり、地域全体の防災力が大幅に向上することが期待されます。

住友不動産は、東京都板橋区の大山地区で再開発を推進中です。東武東上線大山駅の西側300メートル地点を開発用地とし、整備中の都市計画道路を挟んだ4つの街区で、高さ約95メートルのビルなど4棟の建物を建設する計画です。この大山地区も木密地域として知られており、再開発を通じて地域の安全性を高める狙いがあります。

さらに、池袋駅東口でも、住友不動産と野村不動産などが高層ツインタワーを建設する計画が進んでいます。総戸数約1,450戸のこのタワーは、2020年に着工し、2024年に完成する予定です。単にタワーを建てるだけでなく、災害で帰宅困難になった人々が一時的に滞在できる施設や、防災備蓄品を収納する倉庫も併設するなど、周辺地域も含めた防災性の強化に重点を置いているのが特徴です。このように、大規模開発は、単なる経済効果だけでなく、**「都市の安全保障」という重大な社会的意義を担っていると言えるでしょう。

📲災害時の情報格差を解消する「ウェブ防災」の導入

建物やインフラの整備だけでなく、災害時に適切な情報を迅速に得られる環境を整えることも極めて重要です。三井不動産は2019年6月、自社物件向けに防災情報ウェブサイト「31防災ウェブ」の導入を開始しました。「日本橋三井タワー」や「三井本館」など、同社が運営する4棟への先行導入を皮切りに、順次展開していく方針です。

このウェブサイトは、スマートフォンやパソコンから閲覧が可能で、防災意識を高めるための動画や防災マニュアル、防災テストといった多様なコンテンツが用意されています。特筆すべきは、マニュアルが動画や画像、物件ごとの図面などを活用し、視覚的に分かりやすく防災情報を得られるように工夫されている点です。これにより、仕事が忙しく防災訓練などに参加しにくいテナントの方々でも、時間や場所を選ばずに防災知識を身につけられる「オンデマンド防災学習ツール」**として活用できるでしょう。SNSでは「これなら空き時間に勉強できる」「うちの会社でも導入してほしい」といった、多忙なビジネスパーソンからの肯定的な意見が多く見受けられ、ウェブを活用した新しい防災教育の可能性を示唆しています。

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