2019年6月27日、任天堂が京都市内で開催した株主総会は、単なる定例の会合以上の熱気に包まれました。主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の発売から3年目を迎え、その後の成長を担う「次の一手」に、株主の関心が集中していたためでしょう。昨年の総会よりも約70人多い913人の株主が出席し、任天堂の未来を担う経営陣に矢継ぎ早に質問が投げかけられた様子がうかがえます。
特に注目が集まったのは、クラウドゲームへの対応策です。クラウドゲームとは、ゲームの処理を高性能なサーバー側で行い、プレイヤーはインターネット経由で映像と操作情報だけをやり取りして遊ぶ仕組みのことで、手元の機器の性能に依存せずに高度なゲームを楽しめる点が大きな魅力といわれています。この新たな技術トレンドに対し、古川俊太郎社長は「しっかり対応していく必要がある」と強い姿勢を示しました。
そして、任天堂が持つ独自の強みを活かす戦略を明確に打ち出しました。それは、自社で開発するハードウェア(ゲーム機本体)とソフトウェア(ゲームソフト)を一体で開発しているという点です。この強みを最大限に活かし、「新しい体験」をプレイヤーに提供していくことが、成長の軸になるという見解を示されたのです。私見ですが、これは単に流行を追うのではなく、任天堂らしい「遊びの質」にこだわった、非常に独創的で力強い方向性だと評価できるでしょう。
また、昨今多くのサービスで見られるサブスクリプション(継続課金)型の販売モデルについても言及がありました。これは月額や年額で一定の料金を支払うことで、サービスやコンテンツを利用し続けられる方式のことですが、任天堂では「コンテンツごとに検討したい」という慎重な姿勢を示しました。一律の導入ではなく、ゲームの特性に合わせて柔軟に対応していくという、コンテンツへのリスペクトが感じられる発言といえるでしょう。
最も未来の可能性を感じさせたのは、代表取締役の宮本茂氏の発言です。宮本氏は、任天堂が生み出し、長年ゲームの操作性の基本となってきた「十字キー」に誇りを持ちつつも、「卒業する必要もある」という驚くべき示唆をされました。これは、過去の成功体験に固執することなく、次世代のまったく新しい遊び方を創造していくという、任天堂の飽くなきチャレンジ精神の表れだと受け止められます。
宮本氏は「競合のない独創的なビジネスをつくる」と自信をのぞかせました。これは、他社の追随を許さない、任天堂ならではのニッチで深いエンターテイメントの創造に注力していくという宣言に他なりません。この株主総会での発言は、SNS上でも大きな反響を呼び、「十字キーを卒業ってすごい発言だ」「任天堂の新しい発明に期待しかない」「次世代機が楽しみすぎる」といった、期待と興奮の声が多く見受けられました。これからも任天堂が提供する**「驚きと楽しさ」**に、世界中が注目していくことでしょう。
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