🔥【2019年7月】イラン核合意が崩壊の危機:低濃縮ウラン貯蔵量超過で高まる中東の緊張とSNSの反応

2019年7月1日、イランのザリフ外相は、同国が保有する低濃縮ウランの貯蔵量が、2015年に締結された核合意で定められた上限の300キログラムを超過したことを明らかにしました。これは、アメリカが一方的に核合意から離脱して以降、イランが初めて合意上の義務に違反した事例であり、核合意体制の崩壊が一気に現実味を帯びる重大な局面を迎えています。国際原子力機関(IAEA)も貯蔵量の超過を確認しており、この動きはアメリカやヨーロッパ諸国に対して、経済制裁の緩和を迫る強い圧力をかける狙いがあると考えられます。

しかしながら、この行為は、これまでイランの立場に比較的理解を示してきたヨーロッパ諸国からの支持を失いかねないリスクもはらんでいます。イラン側は、アメリカによる制裁、特に歳入の柱である原油輸出が著しく制限されたことで、経済的に非常に厳しい状況に置かれています。そのため、核合意の一方的な義務履行を続けることへの負担増を訴え、2019年5月以降、低濃縮ウランの製造を加速させ、国外への輸出を停止することで、貯蔵量を増やすといった形で、義務の一部停止を予告していた経緯があります。

6月28日にオーストリアのウィーンで開かれたイランと英独仏中ロの実務者協議では、ヨーロッパ諸国がイランとの貿易を継続させるために設立した貿易取引支援機関(INSTEX)の準備が整ったと報告されました。INSTEXとは、アメリカの金融制裁を回避して、イランとの人道支援物資や食料品などの貿易を継続するための特別メカニズムのことですが、残念ながらイランの主要な収入源である原油取引の道筋は立っていません。このため、イラン側は「まだ不十分だ」と評価していました。ザリフ外相は貯蔵量超過を公表した1日、「欧州が必要な行動をとれば、我々の措置は元に戻すことが可能だ」と述べ、欧州の具体的な対応次第で事態の収束もあり得るとの認識を示しています。

今回の低濃縮ウラン貯蔵量超過は、直ちにイランが核兵器を保有することを意味するものではありません。核合意の下で、イランの遠心分離機の稼働台数は大きく制限されており、さらにIAEAの査察官が国内で活動を継続しています。専門家の間では、たとえイランが核兵器保有の意思を固めたとしても、核爆弾を1個取得するまでの期間、すなわちブレークアウトタイムは、現時点では依然として1年以上あると見積もられているからです。とはいえ、この違反行為は、核合意が目指した国際社会とイランとの間の信頼関係を大きく損なうことは間違いありません。

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核合意の瀬戸際、高まる中東の緊張

イランは、2019年7月7日までに、英独仏中ロの各国が、原油販売や金融決済においてアメリカの制裁を回避するための具体的な方策を示すよう要求しています。もし期限までに満足のいく対応がなければ、さらに義務停止の範囲を拡大すると宣言しています。特に、核兵器開発までの期間を短縮することになるウラン濃縮度の引き上げに着手した場合、ヨーロッパ諸国もイランを擁護し続けることは非常に困難になるでしょう。ウラン濃縮とは、核燃料や核兵器の原料となるウラン235の比率を高める技術のことで、濃縮度が高くなるほど核兵器への転用が容易になります。

イランの最高指導者であるハメネイ師は、核兵器を保有する意図を明確に否定していますが、このように合意義務に違反するという瀬戸際戦術は、アメリカ国内の強硬派やイスラエルに、イランへの軍事的な攻撃の口実を与えかねません。さらに、6月半ばに発生したタンカー攻撃事件の真相がまだはっきりしない中で、こうした偶発的な衝突のリスクが一段と高まっている状況です。SNSでも、「核合意が本当に終わってしまうのではないか」「これで中東情勢はさらに不安定になる」といった不安の声や、「イランの置かれた状況も理解できるが、違反行為は認められない」といった批判的な意見が多数見受けられ、世界的な関心の高さを反映しています。

イランが核武装する可能性は、周辺のアラブ諸国、特にサウジアラビアにも深刻な影響を与えます。サウジアラビアは、もしイランが核武装に踏み切れば、自国も核開発を進めざるを得なくなると主張しており、中東全域での核拡散という、さらに恐ろしい事態を招きかねません。アメリカのトランプ大統領は、イランに対して「最大限の圧力」をかけることで、北朝鮮との交渉で見られたように、有利な立場で交渉のテーブルに引き戻そうと考えた可能性が指摘されています。

しかし、結果として、イラン国内では、ロウハニ大統領やザリフ外相といった穏健派が窮地に立たされています。アメリカに対して深い不信感を抱く保守強硬派が国内の政治を主導するようになり、彼らの主張がより強まる事態を招いていると言えるでしょう。私見ですが、アメリカの一方的な離脱という行動が、かえってイランの穏健派の立場を弱め、強硬派の台頭を許し、核合意の危機を深めた一因ではないでしょうか。国際的な合意は、多国間での慎重な対話と信頼に基づいて維持されるべきものだと強く感じています。

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