📱スマホ世代が拓く「ポイント投資」新時代! 老後2000万円問題に揺るがない30代の堅実な資産形成術

近年、日本では「人生100年時代」の到来に伴い、老若男女を問わず、ゆとりある生活のために**「生涯投資家」**として資産運用を考える必要性が高まっています。特に2019年6月に金融審議会から公表された「老後資金2000万円」が必要との試算が大きな波紋を呼んだことで、公的な年金だけに頼るのではなく、自らの力で未来を守ろうとする自助の動きが加速しています。日本経済新聞社が約1000人の個人投資家を対象に実施した調査からは、デジタルネイティブ世代の台頭と、それに伴う新しい投資トレンドが鮮明に浮かび上がってきました。

そうした新しい流れの筆頭が**「ポイント投資」の普及です。ポイント投資とは、普段の買い物などで獲得したポイントを、現金と同じように投資信託などの金融商品に充当できる仕組みを指します。神奈川県に住む大学生の沢木武志さん(22歳)は、楽天カードで貯めた「楽天スーパーポイント」を活用し、投資信託を定期的に購入されているといいます。相場が下落した際にも購入額を増やすなど、若年層が少額から手軽に投資の経験を積み重ねている実態がうかがえます。日経リサーチと共同で実施したアンケート調査では、この1年間で投資を増やした資産について、20代の4割が「ポイント投資を増やした」**と回答しており、その浸透度の高さが際立っています。

ポイント投資の普及を後押ししているのは、証券会社だけではありません。NTTドコモやKDDIといった大手携帯電話キャリアが、それぞれ「dポイント」や自社ポイントを運用に組み込む仕組みを導入し、経済圏の拡大を狙っています。また、Tポイントを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブでも、近い将来に投資信託の購入が可能になる見通しです。矢野経済研究所の試算によると、ポイント市場は2020年度にも2兆円を突破する見込みで、そのうちわずか5%が投資に回るだけで1000億円規模の市場が生まれる計算になります。まずはポイント投資で投資の入門編を学ぶことで、やがては自己資金での本格的な資産形成へ移行していくのは自然な流れと言えるでしょう。

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💡若年層を動かす「社会保障への不信」と「コツコツ型」投資

若い世代が資産形成に積極的な背景には、将来の社会保障制度への根強い不信感があるようです。生命保険文化センターの調査では、老後の生活に「不安がある」と答えた人は全体の85.7%に上り、その不安のトップは「公的年金だけでは不十分」(80.9%、複数回答)でした。政府は公的年金制度を「100年安心」と標榜していますが、多くの若者は、今の高齢者と同じ水準の年金給付を受け取ることは難しいと現実的に捉えているのです。この「年金には頼れない」という切実な思いが、老後の生活費を自ら確保しようという自助努力の原動力となっています。

この自助の精神は、投資スタイルにも表れています。東京都にお住まいの舘野泰生さん(29歳)は、金融庁の老後資金2000万円問題に冷静に向き合い、自動で世界の**上場投資信託(ETF)**に分散投資を行う「ロボットアドバイザー」サービスを活用し、2018年10月から毎月20万円の積立投資を継続されています。ETFとは、特定の株価指数などに連動するように設計され、証券取引所に上場している投資信託のことで、少額で分散投資ができるため投資初心者にも人気があります。舘野さんの目標は、60歳までに9000万円の資産を築くことです。

今回の調査全体では、自身の投資スタイルを「コツコツ型」と回答した人は全体の25%で、およそ4人に1人でした。しかし、30代に絞ると、その割合は驚くべきことに48%と約半数を占めています。対照的に、60代や70代以上では2割未満にとどまっており、若い世代ほど堅実な積立投資志向が強いことが分かります。例えば、楽天証券のシミュレーションによると、舘野さんほどの高額でなくても、毎月2万5000円を30年間、年率5%で運用できれば、目標額に匹敵する2080万円の資産を形成できる見込みです。投資の世界では「失われた20年」と称される低迷期があった日本でも、適切な国際分散投資を行うことで資産形成は十分に可能だったという分析もあり、コツコツ型こそが資産を増やす王道と言えるでしょう。

📱「スマホ投資」が切り拓く資産管理の未来

ポイント投資やコツコツ投資といった堅実なスタイルが若い世代にスムーズに受け入れられている最大の要因は、間違いなくスマートフォンの存在です。日経リサーチの調査結果では、20代の7割、30代の半数がスマホ経由で投資を行っていることが判明しました。スマホ世代にとって、投資はパソコンに向き合って行う特別な行為ではなく、日々の生活の中での「タップ」一つで完結する身近なものです。

もちろん、お金の管理もスマホが主役です。家計簿アプリなどを活用すれば、証券口座だけでなく、銀行口座や各種ポイント情報までを一括して管理できるようになっています。これにより、多岐にわたる金融資産の状況を**「片手で十分」**に把握できる手軽さが実現しました。この手軽さこそが、社会保障への不信感を抱えながらも、自助努力で資産形成に乗り出そうとする若年層を強力に後押ししているのです。政府も2017年に個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入対象者を広げ、2018年には積立投資専用の少額投資非課税制度(つみたてNISA)を導入するなど、自助努力を促す税制優遇措置の拡充を進めています。

ただし、iDeCoやNISAといった優遇制度は加入条件や投資上限額が定められており、これだけで老後に必要な資産を十分に賄えるかというと不透明な部分も残ります。フィデリティ退職・投資教育研究所の野尻哲史所長が指摘するように、投資家自身による**「自助」の仕組みと、国による年金などの「公助」の仕組みを複合的に組み合わせることで、老後の「資産寿命」**を延ばしていく視点が不可欠だと言えるでしょう。この新しい「生涯投資家」時代において、スマホを活用したポイント投資やコツコツ型の積立投資は、不確実な未来を自力で切り開くための、現代的な羅針盤となるに違いありません。

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