訪日外国人旅行者の数が右肩上がりで増え続ける2019年、日本の飲食業界にテクノロジーの新しい波が押し寄せています。宮城県仙台市を拠点に、本格的な寿司店「うまい鮨勘」を展開するアミノから、2019年5月28日、非常に興味深い取り組みが発表されました。なんと、東京都内とマレーシアにある計3店舗に、AI(人工知能)が多言語で自動応答するシステムを導入したというのです。
寿司といえば、職人の技と心意気が光るアナログな世界というイメージが強いかもしれません。しかし、言葉の壁はグローバル化する食の現場にとって避けては通れない課題です。アミノは今回、その壁を最先端のIT技術で乗り越えようとしています。導入されたのは、ITベンチャーのアクティバリューズ社が提供する「talkappi(トーカッピ)」というチャットボットシステムです。
24時間眠らない「AIコンシェルジュ」の正体
「チャットボット」という言葉を最近よく耳にするようになりましたが、これは「チャット(会話)」と「ボット(ロボット)」を組み合わせた造語で、自動会話プログラムのことを指します。今回導入されたシステムは、店舗のホームページ上に設置され、日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語の4カ国語に対応。AIが24時間365日、お客様からの質問に自動で答えたり、予約を受け付けたりしてくれるのです。
特に、メニューの細かな説明や予約のやり取りなど、店員が翻訳アプリ片手に四苦八苦していたような場面も、このAIにお任せできるようになります。これにより、現場のスタッフは本来の業務である「おもてなし」や調理に集中できるようになるわけです。まさに、デジタルとアナログのいいとこ取りと言えるでしょう。
SNSでの反響とコラムニストの視点
このニュースに対し、SNS上では「英語が苦手な店員さんもこれで安心だね」「海外の友人を連れて行く時に、事前にAIで予約できるのは助かる」といった歓迎の声が上がっています。一方で、「便利だけど、カウンター越しに片言で会話するのも旅の醍醐味なんだけどな」といった、情緒を惜しむ声もちらほら見受けられました。
私自身、この動きは非常に理にかなっていると感じます。寿司のネタや食べ方を外国語で正確に伝えるのは、日本人にとっても至難の業です。そこをAIが補完し、職人は最高の寿司を握ることに専念する。これこそが、人手不足が叫ばれる令和の時代における、新しい「おもてなし」の形なのではないでしょうか。テクノロジーの力で、日本の寿司文化がさらに世界へ広がっていくことを期待しています。
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