【北朝鮮ミサイルの正体】背後に潜む「ロシアの影」とイスカンデルの脅威。世界は再び「米対中露」の冷戦へ向かうのか

2019年5月30日、世界情勢を揺るがす不穏な分析結果が明らかになりました。5月上旬、北朝鮮が日本海に向けて立て続けに発射した「飛翔体」。その正体を詳細に解析していくと、ある超大国の影が浮かび上がってきたのです。それは、プーチン大統領率いるロシアです。金正恩政権は、米国との非核化交渉が停滞していることへの苛立ちを隠そうともせず、5月4日と9日に短距離弾道ミサイルを発射しました。しかし、今回世界が戦慄したのは、その「性能」と「出自」にあります。

発射されたミサイルは、ロシア軍が誇る高性能弾道ミサイル「イスカンデル」と酷似していました。専門家の間では、単なるコピーではなく、技術そのものが流出しているのではないかという疑念が深まっています。SNS上では、「制裁中なのになぜ最新兵器があるのか」「バックに大国がいるなら解決は無理ゲーでは?」といった、国際社会の包囲網「穴だらけ」の現状に絶望する声が広がっています。

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「液体」から「固体」へ。発射の兆候がつかめない恐怖

この新型ミサイルの脅威は、大きく二つあります。一つ目は「固体燃料式」であること。従来の液体燃料式は、発射前に燃料を注入する必要があり、その準備時間が攻撃を察知する隙となっていました。しかし、固形燃料はいわば火薬のようなもので、あらかじめ充填しておけるため、即座に発射ボタンを押すことができます。北朝鮮はすでに「北極星2号」という中距離弾道ミサイルでもこの技術を実用化しており、奇襲攻撃能力が格段に向上しているのです。

二つ目は、驚異的な「命中精度」です。今回のミサイルは、ロシア版のGPS(全地球測位システム)である「グロナス」によって誘導されている可能性が高いとされています。その誤差は、なんと最小で2メートル。これは、在韓米軍基地の特定の建物をピンポイントで狙撃できることを意味します。小型核弾頭の搭載技術が完成しているかは不明ですが、放射性物質をばら撒く「汚い爆弾」程度であれば十分に搭載可能であり、その脅威は計り知れません。

北朝鮮を「手駒」にする中露の冷徹なシナリオ

さらに、同時に発射された多連装ロケットには、中国版GPS「北斗」が使われているとの見方もあります。つまり、北朝鮮の兵器開発の背後には、ロシアだけでなく中国の影も見え隠れするのです。2016年から17年にかけて、北朝鮮のミサイル技術が異常なスピードで進化した際も、日米の安保関係者は「ロシアの支援なしにはあり得ない」と見ていました。

では、なぜ中露は北朝鮮を支援するのでしょうか。それは北朝鮮を、米国の戦力を分散させるための「手駒」として利用するためです。もし朝鮮半島で有事が起きれば、米軍はそこに釘付けになります。その隙にロシアはウクライナへ、中国は台湾へと、それぞれの野望に向けて動きやすくなる――そんな恐ろしい「二極対立」の構図が透けて見えるのです。

「中露の罠」を避ける米国の苦悩

コラムニストとして私自身の考えを述べさせていただくならば、現在の北朝鮮情勢は、単なる地域紛争の火種ではなく、世界規模のパワーゲームの縮図です。トランプ政権が軍事行動に慎重なのは、朝鮮半島での衝突こそが「中露の罠」であると理解しているからでしょう。米国が泥沼にはまることを、彼らは虎視眈々と狙っているのです。

私たち日本人は、ミサイルが飛んでくるたびに一喜一憂しがちですが、その奥にある大国同士の冷徹な計算を見抜かなければなりません。ロシアや中国という後ろ盾がある以上、北朝鮮問題の解決は一筋縄ではいきません。この「見えない戦争」の最前線に立たされているという現実を、私たちは今一度、直視する必要があるのではないでしょうか。

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