【2019年6月百貨店売上】増税前の駆け込み?化粧品やハイブランド宝飾品が絶好調の理由を徹底分析

2019年07月03日、日本の小売業界に明るいニュースが飛び込んできました。大手百貨店5社が発表した2019年06月の売上速報によりますと、大丸松坂屋百貨店、高島屋、阪急阪神百貨店の主要3社において、既存店売上高が前年同月の実績を塗り替える増収を記録したのです。長らく消費の冷え込みが懸念されてきましたが、都市部を中心とした百貨店の底力が改めて証明された形といえるでしょう。

今回の好調を強力に牽引したのは、デパコス(百貨店コスメ)の愛称で親しまれる化粧品や、世界的な高級ブランドのバッグ、そして煌びやかな宝飾品といった高額商品です。これらは自国での買い物だけでなく、日本を訪れる外国人観光客による「インバウンド需要」も大きく寄与しています。特に免税売上は、アジア圏の顧客を中心に依然として高い水準を維持しており、店舗に華やかな活気をもたらしているようです。

ここで注目すべき「既存店売上高」という指標は、新規開店や閉店の影響を除き、前年も営業していた店舗のみで比較した数字を指します。つまり、純粋にそのお店にお客さんが戻ってきているか、あるいは一人当たりの購入額が増えているかを測る「店舗の健康診断」のようなものです。SNS上では「増税前に自分へのご褒美を買っておきたい」「今のうちに一生モノのジュエリーを」といった、10月の消費税増税を意識した声も散見されます。

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ラグジュアリー戦略の成功と消費者のマインド変化

私自身の見解としましては、この売上増加は単なる一時的な駆け込み需要に留まらない、百貨店の「体験価値」の再評価ではないかと考えています。ネット通販が普及した現代だからこそ、プロのアドバイザーから直接カウンセリングを受ける化粧品販売や、実物の輝きを確認できる宝飾品への投資に、消費者が価値を見出しているのでしょう。本物志向を強める国内客と、日本の品質を信頼する訪日客の両方を惹きつける戦略が、見事に合致した結果と言えます。

一方で、残る2社についても今後の巻き返しが期待されるところです。天候などの外部要因に左右されやすいアパレル部門に比べ、資産価値のある宝飾品や日常を彩るコスメは、景気の変動に対して強い耐性を持っていることが今回のデータからも読み取れます。2019年06月のこの勢いが、夏本番のセール期間やその後の大型連休に向けてどのように継続していくのか、業界全体が固唾を呑んで見守っている最中です。

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