2019年5月31日、カメラ映像機器工業会(CIPA:シーパ)は、新たな会長人事を発表いたしました。この業界団体は、カメラおよび関連機器メーカーの集まりであり、その動向は写真文化や映像技術の未来に直結しています。新会長には、キヤノンの真栄田雅也社長兼最高執行責任者(COO)が就任されることになりました。2017年から会を牽引してこられたニコンの牛田一雄氏からバトンが渡される形になりますね。
さらに、副会長には交換レンズやカメラ本体を手がけるシグマの山木和人社長が就任されるとのことで、新体制への期待が膨らむ布陣であります。この人事は、長らく続くカメラ市場の縮小傾向に歯止めをかけ、新たな成長の道を切り拓くための、業界全体の決意の表れとも言えるでしょう。
近年、デジタルカメラ市場は、高性能なカメラ機能を搭載したスマートフォン(スマホ)との厳しい競争にさらされています。特にエントリーモデルや初心者向けの機種は、その影響を強く受けている状況です。CIPAが公表した統計データによりますと、2018年の世界出荷台数は1942万台と、前年比で約2割も減少したとのこと。これは、スマホ世代の若者を中心に、多くの方が気軽に撮影できるデバイスとしてスマホを選ぶ傾向が強まっているためと考えられます。
しかし、カメラ業界はただ手をこまねいているわけではありません。市場の注目を集めているのは、高性能でレンズ交換が可能な高級ミラーレス機のような、高付加価値な製品群であります。これらは、スマホでは実現しにくい高度な描写力や表現力を提供し、写真愛好家やプロフェッショナルからの支持を集めています。いかにして、こうした最新のカメラの魅力を、スマホを使いこなす幅広い世代に伝えていくかが、業界にとっての重要な課題でしょう。
📷次世代技術「IoT」におけるカメラの役割
もう一つの大きな課題、そして可能性として挙げられるのが、「IoT(アイ・オー・ティー)」、すなわちInternet of Thingsへの応用であります。これは「モノのインターネット」と訳され、身の回りのあらゆるモノがインターネットに接続され、相互に情報交換を行う仕組みのことを指します。このIoTのシステムにおいて、カメラは外界の情報を取得する「目」としての役割を担うことになります。
例えば、工場の自動監視や医療分野での画像診断、さらには自動運転技術における視覚情報提供など、その応用範囲は計り知れません。私見ですが、CIPAの新体制には、従来の「趣味の道具」としてのカメラから、「社会を支えるセンサー」としてのカメラへと、その役割を広げていくという、壮大なミッションが託されていると感じています。真栄田新会長と山木新副会長の手腕によって、この難局を乗り越え、映像文化の新たな地平を切り拓いていくことを期待してやみません。
今回のCIPA会長交代は、SNS上でも大きな反響を呼んでいます。「キヤノンの真栄田社長が会長になることで、業界全体でミラーレスや高付加価値戦略がさらに加速するのでは」といった期待の声や、「シグマの山木社長が副会長というのは、レンズメーカーの視点も活かされそうで心強い」といった、新たなリーダーシップへのポジティブな意見が多数見受けられます。今後のCIPAの取り組みと、それが市場にどのような影響を与えるのか、引き続き注視していきたいところです。
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