【2019年最新】GAFA包囲網なるか?OECDが描くデジタル課税の国際ルール、2020年1月の合意へ向けたロードマップを徹底解説

世界経済のルールが、大きな転換点を迎えようとしています。経済協力開発機構(OECD)は、2019年5月31日、急速に拡大するデジタル経済に対応するための、新たな国際課税ルールの見直しに関する作業計画を公表しました。これまで、インターネットを通じて国境を越えてビジネスを展開する巨大IT企業、いわゆるGAFAなどに対する課税は、各国の頭を悩ませる種でした。今回の発表により、2020年1月までにその大枠について合意を目指すという、具体的なスケジュールが示されたことになります。

私たちの生活は、スマートフォンやインターネットサービスなしでは成り立たないほどデジタル化が進んでいます。しかし、税金のルールは「工場や支店などの物理的な拠点がある国でなければ、その企業に課税できない」という、一昔前の原則に基づいているのが現状です。これでは、ネット上で莫大な利益を上げているにもかかわらず、拠点を置かない国には税金を納めなくて済むという事態が生じてしまいます。OECDは、この「物理的拠点」という従来の概念を見直し、サービスの利用者がいる国にも、より多くの法人税収を配分できる仕組みを作ろうとしているのです。

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「最低税率」の導入と各国の思惑

今回の見直し案には、もう一つの大きな柱があります。それは、法人実効税率に関する世界共通の「最低税率」を設けるというものです。これは、企業がタックスヘイブン(租税回避地)などの税率の極端に低い国に利益を移して節税することを防ぐ狙いがあります。もし、企業が最低税率よりも低い税率の国で課税されている場合、その他の国が差額分を課税できるようにするという画期的なアイデアです。これにより、国家間の行き過ぎた「法人税の引き下げ競争」に歯止めがかかることが期待されるでしょう。

さて、この動きに対して世間の反応はどうでしょうか。SNS上を覗いてみると、「やっと巨大IT企業への課税が公平になるのか」「タックスヘイブン対策は急務だ」といった賛成の声が多く見られます。その一方で、「二重課税になるのではないか」「新しいルールが複雑すぎて、ビジネスの足かせになるのでは」といった懸念の声も聞かれます。また、「利用者がいる国に税収が入るなら、日本にとってもメリットが大きいはず」という期待を含んだ意見も散見され、多くの人々がこの新しい国際ルールの行方に注目していることが分かります。

6月のG20福岡会議が重要な試金石に

この壮大な計画を実現するためには、各国の利害調整という高いハードルを越えなければなりません。現在、拠点がなくても課税するための法的根拠や税収の配分方法については、米国、英国、そして新興国からそれぞれ異なる3つの案が出されています。OECDは、これらを2020年1月までになんとか一本化したい考えです。直近の大きな山場となるのは、2019年6月に福岡市で開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議でしょう。ここでは今回の作業計画が承認され、利用者がいる国への税収配分という基本方針で一致する見通しとなっています。

私自身、このデジタル課税の流れは、公平な競争環境を守るために不可欠な進化だと感じています。技術の進歩によってビジネスの形が変わった以上、ルールもそれに合わせてアップデートされるべきです。特定の企業だけがルールの隙間を突いて利益を独占する状況は、長期的にはイノベーションの阻害にもつながりかねません。もちろん、各国の国益がぶつかり合う交渉は難航が予想されますが、デジタル時代に即した、納得感のある「新しい公平」が築かれることを強く願わずにはいられません。

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