物流の「Uber」が貿易を破壊する?ソフトバンク孫正義氏も惚れ込んだFlexportが仕掛けるデジタル革命の衝撃

2019年07月05日現在、世界の物流業界はこれまでにない大きな転換点を迎えています。皆さんは、海外から大きな荷物を輸入する際、どのように手続きが進められているかをご存知でしょうか。通常、国際宅配便のサイズを超えるような貨物の輸送には、「フォワーダー」と呼ばれる専門業者の存在が欠かせません。

フォワーダーとは、自らは船や飛行機を持たずに、荷主と運送会社を仲介する役割を担うプレイヤーのことです。業界では「NVOCC(非船舶運航一般輸送人)」や、伝統的な呼び名として「乙仲(おつなか)」とも称されます。彼らは輸送ルートの確保から複雑な通関手続き、さらには貿易に付随する膨大な事務作業までを、文字通り一括して代行してくれる頼もしい存在なのです。

しかし、この古くから続くアナログな物流の世界に、デジタルの力で風穴を開ける新勢力が現れました。それが「デジタルフォワーダー」と呼ばれるスタートアップ企業です。彼らは煩雑な貿易実務をクラウドサービスとして提供し、ウェブブラウザ一つで全ての工程を完結させるという、これまでの常識を覆す利便性を武器に急速に台頭しています。

SNS上では、この変化に対して「ようやく物流にも21世紀が来た」「FAXや電話のやり取りから解放されるのは夢のようだ」といった、業務の効率化を期待する声が数多く上がっています。特に小規模なEC事業者からは、まるでネットショッピングのような感覚で国際輸送が手配できる手軽さに、驚きと称賛のコメントが寄せられているのが印象的です。

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ソフトバンク孫氏が動いた!10億ドルの巨額投資が意味するもの

このデジタル化の波を象徴する出来事が、2019年02月に発生しました。デジタルフォワーダーの元祖として知られる米フレックスポート社が、ソフトバンク・ビジョン・ファンドなどから合計で10億ドルという天文学的な資金を調達したのです。このニュースは、物流業界だけでなく金融界全体にも大きな衝撃を与えたのは間違いありません。

ソフトバンクグループの孫正義会長は、今回の出資にあたってフレックスポート社のライアン・ピーターソン最高経営責任者を日本の自宅へと招待したそうです。そこで孫氏は、創業当時のアリババの成功例を引き合いに出し、テクノロジーを核とした成長戦略を直接指南したと伝えられています。これは単なる資金援助以上の、強力なパートナーシップの証と言えるでしょう。

SNSでは「孫氏が動いたということは、この分野が次のプラットフォームになる証拠だ」「物流版のアリババが誕生する瞬間を目撃しているのかもしれない」と、投資家たちの間でも熱い議論が交わされています。これほどまでの資金力とバックアップを得た今、フレックスポート社が採算を度外視してでもシェア拡大に突き進むのは、もはや必然のシナリオです。

2013年に設立された同社は、輸出入に関わる企業や組織を徹底的にデータベース化し、見積もりから発注、荷物の現在地の把握までをリアルタイムで行えるシステムを作り上げました。この「可視化」こそが、これまで不透明だった物流業界における最大の破壊的イノベーションなのです。現在は中小企業を中心に支持されていますが、その勢力図は刻一刻と変化しています。

ニッチから主流へ。既存フォワーダーが直面する生存競争の現実

現在のフレックスポート社の実力を冷静に分析すると、まだ業界のトップクラスに位置しているわけではありません。業界関係者の推測によれば、2018年度のコンテナ取扱量は約10万TEU程度とされています。ここで言うTEUとは「20フィートコンテナ1個分」を単位とする物流用語ですが、この規模はまだ業界内では中堅レベルに留まっています。

取扱量が限られていれば、当然ながら船会社や航空会社に対する価格交渉力、いわゆるバイイングパワーも大手には及びません。これまでは「使い勝手は良いが、コスト面では大手に見劣りする」というニッチな立ち位置に甘んじていた面もありました。しかし、10億ドルという強力な軍資金を得たことで、そのパワーバランスは劇的に塗り替えられようとしています。

私は、このデジタル化の流れは単なる利便性の向上に留まらず、貿易の民主化を促進すると確信しています。これまで一部の大企業しか活用できなかった高度なサプライチェーン管理が、システムを通じてあらゆる企業に開放されるからです。既存のフォワーダーは、単に「手続きを代行する」だけでは生き残れない、厳しい時代に突入したと言わざるを得ません。

SNSでは「老舗の良さもあるが、UI(使い勝手)の差は埋めがたい」「次は日本の港湾DXがどう変わるか注目だ」という意見も散見されます。デジタルフォワーダーの台頭は、単なる一企業の成功物語ではなく、数世紀にわたって形を変えなかった貿易の仕組みそのものが、ついに現代のスピード感に追いつこうとしている歴史的な瞬間なのです。

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