2019年6月1日、皆様いかがお過ごしでしょうか。世界経済の先行きに不透明感が漂う中、為替市場では緊張感のある動きが続いています。5月31日17時時点のデータを基にした「今週のアジア通貨」の動きを見ると、全体として「アジア通貨安・円高」の傾向が鮮明になってきました。これは、激化する米中貿易摩擦を背景に、投資家の心理が守りの姿勢に入っていることを如実に表していると言えるでしょう。
アジア通貨全面安の背景と「リスクオフ」の解説
中国人民元は対円で15.7565円となり、前週末の15.8607円から下落しました。同様に韓国ウォンも対円で0.0911円と、前週末の0.0920円から値を下げています。台湾ドル、タイバーツ、シンガポールドルなど、主要なアジア通貨が軒並み対円で弱含んでいるのが現状です。市場では、こうした状況を「リスクオフ」と呼びます。リスクオフとは、経済の先行き不安から、リスクの高い資産(この場合は新興国通貨など)を売り、安全資産とされる日本円などを買う動きのことです。
この動きの主因は、やはり米国と中国の関税の応酬でしょう。特に中国経済との結びつきが強いアジア諸国の通貨は、人民元の動向に引きずられる形で売られやすくなっています。私自身の見解としては、この貿易戦争が短期的に解決する兆しが見えない以上、当面はこの「円高・アジア通貨安」のトレンドが継続する可能性が高いと見ています。輸出関連企業にとっては厳しい局面ですが、逆に言えば、これからの季節、アジアへの海外旅行を計画している方にとっては、現地での買い物が少しお得になるチャンスとも捉えられます。
SNSでの反応と今後の注目ポイント
SNS上での反響を見てみると、やはりこの円高傾向に敏感に反応している声が多く見受けられました。「韓国旅行の予定があるから、このままウォン安が進んでほしい」「来週からタイに行くので、バーツ安は助かる!今のうちに両替しておこうかな」といった、旅行者からの歓迎の声が目立ちます。一方で、個人投資家からは「新興国通貨のロングを持っていたから含み損が痛い」「どこまで円高が進むのか底が見えない」といった悲鳴にも似た投稿も散見され、明暗が分かれているようです。
また、対米ドルでの動きを見ると、中国人民元は1ドル=6.9022元となり、心理的な節目とされる「1ドル=7元」への警戒感もくすぶっています。もしここを突破するようなことがあれば、市場はさらなるパニックに陥るかもしれません。私たちメディアとしても、トランプ大統領の発言や中国側の対応一つ一つが相場を大きく動かす現状を、引き続き注視していく必要があります。来週以降も、ヘッドラインニュースに神経を尖らせる展開が続くことでしょう。
コメント