2019年6月1日、横浜DeNAベイスターズの今永昇太投手が、東京ヤクルトスワローズを相手に見事な投球を披露し、リーグ単独トップとなる6勝目を手にしました。この日の今永投手は7回を投げ抜き、スコアボードに「0」を並べる無失点の快投でチームを勝利へと導いています。その中でも特に際立っていたのは、試合の流れを決定づけるかのような、最大のピンチでの「動じない」マウンドさばきだったと言えるでしょう。
圧巻の投球を見せたのは、7回裏、二死から中村悠平選手に二塁打を浴び、さらに申告敬遠で一・二塁とされた場面です。続く打者は代打の切り札、雄平選手。今永投手は、この雄平選手に対してあっという間にカウントをスリーボール・ノーストライク(3-0)としてしまい、万事休すかと思われました。しかし、ここからがエースの真骨頂です。続く4球目、5球目と「走っていた」という渾身のストレートを続け、見逃しとファウルでフルカウントに持ち込みます。そして運命の6球目、ストライクゾーンからボールになる変化球で雄平選手のバットに空を切らせ、空振り三振に仕留めたのです。
カウント3-0からの絶体絶命の窮地を切り抜けたこの場面は、この日の7回無失点の投球における最大のハイライトでした。客観的な状況は非常に厳しいものでしたが、今永投手は全く慌てていなかったことが分かります。彼は、謙虚にも常に他者から学ぶ姿勢を持っており、前日に先発した東克樹投手の投球から、ある重要なヒントを得ていたと述べています。「調子が良くないなかで、粘っていた」という東投手の投球から、ストライクを闇雲に欲しがらず、ボール球にすべきところはきっちりボール球にするという、「急がば回れ」の投球術の重要性を改めて感じ取っていたそうです。
雄平選手に対して3ボールになったのは、もちろん計算通りではありませんが、そこでも焦ることなく冷静でした。最後の決め球についても、「四球でも満塁。ストライクゾーンからボールになる球で、見逃されたら仕方がない」と腹を括り、強い意志を持って腕を振り抜いた結果、雄平選手もその気迫に思わず手を出してしまったのでしょう。この「腹を括る」という精神的な強さこそが、今永投手の進化を支える根源ではないかと私は強く感じました。
ラミレス監督も、今永投手の投球を絶賛しています。「制球が良かったし、何より自信だろうね。登板したら必ず七回までは投げきるんだ、と思っているし、リーグで自分がベストの投手と思っているんじゃないか」と、その自信溢れるマウンド度胸を高く評価しています。今永投手本人がそこまで強気かどうかはさておき、そのマウンドからは確かにエースとしての揺るぎない自信がにじみ出ていたと言えるでしょう。この監督のコメントからも、チームが今永投手に寄せる信頼の大きさが伝わってきます。
また、今永投手は「途中計時」での最多勝というタイトルには興味を示さず、「ほんの小さな1勝、ということにしたい。まだまだ(白星を)積み重ねていかないと」とコメントしました。これは、チームの浮上の鍵を握る投手としての強い自覚の表れでしょう。彼のいう「小さな1勝」を積み重ねていく姿勢こそが、DeNAベイスターズを優勝へと導く最も重要な要素になるに違いありません。
SNSでの反響:ファンが熱狂した「3ボールからの三振」
この今永投手の見事な投球、特に7回裏の雄平選手をスリーボールから空振り三振に仕留めた場面は、SNSでも大きな話題となりました。ファンからは「あのピンチで動じないのが本当にすごい」「エースの風格が出てる」「3-0からフルカウントに持ち込む制球力は別格」といった、冷静さと制球力を称賛する声が多数寄せられました。また、「この1勝はチームにとって本当に大きい」と、勝利への貢献度を評価するコメントも目立っており、今永投手への期待がさらに高まっていることがうかがえます。この試合は、今永投手が球界を代表する左腕、すなわちサウスポーとしての地位を確固たるものにした一戦として、ファンの記憶に深く刻まれたことでしょう。
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