【2020年東京五輪】企業の「交通量抑制」対策が急務!8割が協力意向も約半数が未着手の深刻な実態【テレワーク・時差出勤】

2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控え、首都圏の交通渋滞対策は喫緊の課題となっています。特に、大会期間中に想定される交通量の増加に対応するため、企業による「交通量抑制」への協力が強く求められている状況です。2019年6月3日までに公表された東京商工会議所の調査結果によると、回答企業の約80%が時差出勤などの交通輸送円滑化への協力に前向きな姿勢を示していることが判明いたしました。

しかしながら、この前向きな姿勢とは裏腹に、具体的な対策の検討状況は非常に低調だという実態が浮き彫りになっています。なんと、回答企業の半数近くにあたる44.3%が、「検討の必要性は感じているものの、まだ着手していない」と回答したのです。これは、大会組織委員会などが懸念する、対策を講じなかった場合に首都圏の高速道路の渋滞が現状の約2倍にまで悪化するという深刻な予測を考えると、非常に憂慮すべき状況だと考えられます。

私見を述べさせていただくと、日本の企業は目の前の業務に追われがちで、中長期的な課題への対応が後手に回る傾向が見受けられます。今回の調査でも、「人材不足の中、目の前の課題への対応で手いっぱい」といった声が寄せられており、企業が抱える人手不足という構造的な問題が、東京オリンピック・パラリンピックという国家的イベントへの準備にも影を落としているのではないでしょうか。政府や組織委員会は、企業側にテレワーク(情報通信技術を活用し、場所や時間にとらわれずに働く柔軟な働き方)や時差出勤制度の整備、配送時間・ルートの変更による物流抑制などを求めているところです。

具体的な取り組みの進捗状況を見ると、「自社での検討を始めた」と答えた企業は5.1%、「取引先との相談を始めた」は3.4%と、いずれも一桁台にとどまっています。さらに、「アクションプランの作成に取り掛かった」に至っては、わずか0.6%という結果でした。この遅れは、TwitterなどのSNSでも「本当に間に合うのか心配」「企業の意識改革が必要では?」といった声が散見され、多くの関係者が対策の遅延に危機感を募らせていることでしょう。

企業が対策を進める上での課題についても調査が行われました。結果、約50%がシフト変更や夜間・時間外の対応といった「人の問題」を最大の障壁として挙げています。また、約41.5%が「取引先の理解・協力が得にくい」ことを課題としており、サプライチェーン全体での連携や共通認識の醸成が不可欠だということが分かります。大会期間中の円滑な交通環境を実現するためには、企業単独ではなく、官民一体となった強力な後押しと、経済活動全体を視野に入れた柔軟な対応が強く望まれます。

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