【2019年】井上春成賞に画期的なC型肝炎進行度判定技術と航空機エンジン部品の革新的な製造技術が輝く!

2019年度の井上春成賞が決定し、独創的な研究成果を開発し、それを実用化へと結びつけた2つの画期的なプロジェクトが選ばれました。この賞は、大学や研究機関の研究者と企業が協力して社会に貢献した功績を称えるもので、技術革新の「今」を象徴する大変注目度の高いものです。今回の受賞は、医療分野と航空宇宙分野という、私たちの生活と産業の未来を左右する重要な領域でのブレイクスルーであり、その意義は計り知れないでしょう。

一つ目の受賞は、産業技術総合研究所の成松久名誉リサーチャーと株式会社シスメックスによる、C型肝炎の進行度を判定する画期的な技術開発です。これまで肝炎の進行度を調べるには、肝臓に針を刺して組織を採取する「肝生検」という、患者さんにとって非常に負担の大きい検査が必要でした。しかし、この新しい技術では、血液中に含まれる**糖鎖(とうさ)**と呼ばれる物質の変化を分析するだけで、C型肝炎の進行度を正確に判定することが可能になりました。糖鎖とは、たんぱく質に付着している鎖状の糖のことで、病気の進行に伴ってその構造が変化することが知られています。この技術は、患者さんの心身の負担を大幅に軽減する、まさに医療の質を高める大きな一歩だと言えるでしょう。

このニュースに対し、SNSでは「採血だけで済むのは本当に画期的」「肝生検の苦痛を知っている身としては、素晴らしいニュース」「診断が広がり、早期治療につながることを期待したい」といった、医療関係者や患者さん、そのご家族からの喜びと期待の声が多数寄せられています。この技術が広く普及することで、C型肝炎の早期発見と治療の推進に大きく貢献すると期待されます。

航空機産業に革新をもたらす「炭素繊維」の新製造技術

もう一つの受賞は、福井県工業技術センターの川辺和正新産業創出研究部長と株式会社IHIによる、航空機エンジン用部品の製造技術に関する開発です。現代の航空機にとって、軽量化と高強度は欠かせない要素であり、その鍵を握るのが炭素繊維(カーボンファイバー)という素材です。この炭素繊維の束を、均一に、そして薄く広げる「展張(てんちょう)技術」が、今回のイノベーションの核となっています。具体的には、空気の流れを利用して炭素繊維の束を丁寧にほぐし、ムラなく広げるという精緻な手法が用いられています。

この新技術によって作製された航空機エンジン用部品は、その軽量性と強度が認められ、すでに仏エアバスのA320neo型機に採用されています。これは、日本の技術が世界の最先端の航空機産業において、重要な役割を果たしていることを示す快挙だと言えるでしょう。航空機エンジンの軽量化は、燃費の向上、ひいては二酸化炭素排出量の削減にもつながるため、地球環境への配慮が求められる現代において、非常に価値のある技術開発だと私は考えます。航空機の未来を支える、まさしく「空飛ぶ技術」の進化に拍手を送りたいものです。

この権威ある井上春成賞の贈呈式は、2019年7月18日に日本工業倶楽部会館(東京・千代田)にて開催される予定です。今回の受賞は、研究機関と企業が連携することで、いかに社会に大きなインパクトを与えるイノベーションを生み出せるかを改めて示す事例であり、今後の産学連携のさらなる発展に期待が高まります。

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