🔥【2019年6月最新議論】男性育休義務化で日本社会は変わるか?少子化対策・女性活躍の切り札を徹底検証!

今、日本社会が抱える根深い課題である少子化と女性の活躍を同時に解決する一手として、「男性の育児休業取得の企業への義務化」が急浮上しています。この動きは、長年にわたり女性に偏りがちだった家事・育児の負担を見直し、夫婦で子育てを分かち合う新しい家族像を築く狙いがあるのです。

法制化を目指す動きは、自民党の有志議員らが2019年6月5日に議員連盟を立ち上げるなど、急速に進んでいます。発起人の一人である和田義明衆議院議員は、「育児への男性の積極的な関与は二人目以降の出産に繋がりやすいというデータもあり、女性の社会進出(女性活躍推進)と少子化対策の両方に効果的だ」と強く主張しています。彼らは、まず1カ月程度の育児休業を男性従業員に取得させることを企業に義務付けたい考えを示しており、早期実現に向けて議論を本格化させる方針です。

現在の「育児介護休業法」では、原則として子どもが満1歳になるまで、男女を問わず育児休業(育休)を取得できます。しかし、「夫が外で働き、妻が家庭を守る」という性別役割分担意識が企業や職場に根強く残っており、「本当は取りたいのに取れない」という男性が多数存在するのが現状です。こうした職場の旧態依然とした風土を変革する必要性は、極めて高いと言えるでしょう。

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💡識者の声は賛否両論!義務化がもたらす光と影

今回の義務化の議論に対し、様々な分野の識者8人に見解を求めました。家事・育児負担の偏りを改善すべきという点では一致しているものの、「義務化」という手段については、賛成派と反対派で意見が真っ二つに分かれています。

賛成派からは、男女平等の実現への期待が寄せられています。国際基督教大学の斎藤潤客員教授(経済学)は、「女性は出産・育休でキャリアにブランクが生じることで採用や配属などで不利益な扱いを受けるケースがあったが、男女ともに育休が義務化されれば、男女が対等に扱われる土壌が育つ」と展望しています。また、北海道教育大学の菅野淑子教授(労働法)は、現在の男性の育休平均取得期間(約1週間)は育児には短すぎるとし、「最低でも妻の産休期間に合わせて8週間を義務付けるべきだ」と、期間の長期化を提言しています。さらに、SAPジャパンのアキレス美知子人事戦略特別顧問は、「人を育てる経験は、共感力や多角的な視野を育み、仕事にも活かされるという意外な効用がある」と指摘し、義務化に賛同しています。

一方、反対派は、男性の育休取得そのものに反対しているわけではありませんが、日本の職場や経済の現状から見て、義務化は現実的ではないと警鐘を鳴らしています。厚生労働省の統計によれば、2017年度の育休給付金初回受給者数は男性がわずか1万4千人でした。もし年間出生数90万人超に対し、義務化が実現すれば、理論上はほぼ同数の男性社員が一時的に職場を離れることになり、特に人手不足が深刻な中小企業は業務継続が困難になる懸念があります。

法政大学の武石恵美子教授(人的資源管理論)は、「夫婦それぞれが育児を分担できるよう、短時間勤務や残業免除といった、より柔軟な制度を使いやすくする方が現実的な解決策だ」と提案しています。また、育休期間中は原則として給与がゼロとなり、雇用保険からの給付金も賃金の約66%が上限となるため、中京大学の松田茂樹教授(社会学)は、「日本の多くの家庭では男性が主たる稼ぎ手であり、義務化は所得の減少(所得ロス)を招き、かえって子育て家庭の生計を圧迫する」と懸念を示し、少子化対策としての有効性に疑問を投げかけています。さらに、NPO法人新座子育てネットワークの坂本純子代表理事は、「家事・育児、生活能力が低い男性が、言葉の通じない赤ちゃんに対し、思い通りにいかない苛立ちをぶつけてしまうリスクがある」と、育児能力の育成が先決であるとの意見を述べています。

🚀企業に広がる「イクメン推進」の取り組みと課題

義務化に先立ち、一部の先進的な企業では、男性社員を子育てに関わらせるための独自の取り組みを展開し、成果を上げています。日本生命保険は2013年度から「男性の育休100%取得」を宣言し、6年連続で達成中です。また、積水ハウスや三菱UFJ銀行も、1カ月以上の育休取得を男性社員とその上司に強く促しています。

こうした取り組みの結果、育休に消極的だった男性社員が家事・育児に積極的になったり、「早く帰宅するために業務効率を改善するようになった」といった仕事へのプラスの影響も報告されています。しかし、課題となるのは取得期間の短さです。日本生命の取得者は累計1,600人にも上る一方で、休業期間は平均約1週間にとどまっています。積水ハウスでも、1週間~10日程度に分割して取得するケースが目立っており、代替要員の確保が難しく、長期間の休業が難しいという企業側の事情が垣間見えます。

ユニークな取り組みとしては、コカ・コーラ ボトラーズジャパン(東京都港区)が、2019年から子どもが生まれたすべての男性社員にエプロンを贈呈しています。これは「イクメン(育児に積極的な男性)」としての自覚を促すのが狙いです。実際に、エプロンを着用して離乳食を与えているという営業職の森山翔馬さん(28)は、「妻の負担を減らす意識が高まり、エプロンを着ると息子も食事の時間だと理解してくれるようだ」と喜びを語っています。エプロンを上司がオープンな場で直接手渡すことで、職場全体に家事・育児への参画意識を自然に根付かせようという狙いがあり、「強制するのではなく、自然とサポートしあう職場に変えていきたい」という企業の姿勢が表れています。

🌟編集者としての考察:義務化は「目的」ではなく「手段」

米国では、共働き社会への移行期にあたる1980年代に、女性が仕事と家庭の二重負担に苦しむ「セカンド・シフト」という社会現象が起こりました。そこから、社会と家庭の構造を変革し、女性が活躍できる先進国へと進化を遂げた歴史があります。日本もまさに、この大きな転換期を迎えていると言えるでしょう。

今回の育休義務化の議論は、夏の参議院選挙に向けた「人気取り」だと冷ややかに見る向きもありますが、そのような思惑はさておき、女性の活躍を本気で推進するためには、男性の家庭への積極的な関与は避けて通れないテーマです。リクルートワークス研究所の大嶋寧子主任研究員は、「男性の育児参加は、日本経済や社会の持続性にかかわる重大な問題であるという認識が、まだ社会全体で薄い」と指摘しています。そして、最も重要なのは、「男性の育休義務化を目的とすべきではない」という点です。

義務化は、あくまで男性が家庭で活躍するための一つの手段に過ぎません。なぜ男性が家庭で活躍することが必要なのか、そして、それをどのようにすれば実現できるのかという本質的な議論を深めることが、日本社会の未来を形作る鍵となるでしょう。

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