【感動秘話】神戸の奇跡!震災を乗り越え再建された国指定重要文化財「旧神戸居留地十五番館」の波瀾万丈な物語

港町神戸の歴史とロマンを今に伝える旧神戸居留地十五番館。この記事では、神戸市中央区浪花町15番地に立つこの歴史的建造物が辿ってきた、まさに波瀾万丈と呼ぶべき物語を、当時のオーナー企業の視点から深く掘り下げます。時は2019年6月15日、編集委員の中沢義則氏は、十五番館1階のレストランで、この建物を守り抜いた建築資材メーカー、ノザワの最高顧問である野澤太一郎氏(当時86歳)から、その重厚な歴史を伺いました。

十五番館の物語は、1868年の兵庫(神戸)開港から始まります。この開港に伴い、西洋的な都市計画に基づき、イギリス人土木技師の設計で外国人居留地の整備がスタートしました。居留地には、商館、領事館、ホテル、教会といった美しい洋風建築が次々と建てられ、国際都市神戸の礎が築かれていったのです。十五番館は、1870年にフランス人が落札し、ホテルとして華々しく開業しました。しかし、栄華は長く続かず、8年後に火災で焼失するという試練に見舞われます。それでも、1880年ごろまでには再建され、現在の建物の原型が完成したのです。

その後、十五番館は、アメリカ領事館、個人の邸宅、商館、そして日本の商社の神戸支社など、時代の波とともに様々な役割を担いました。そして、1966年に野澤氏の父である2代目社長・幸三郎氏が、この歴史ある建物に強い愛着を抱き、同社の所有となりました。同社はここを本社として利用しますが、築100年を超える洋館の維持には限界が近づき、1988年には新社屋の建設を決断。神戸の一等地という立地から、取り壊しや移築の案も浮上しましたが、3代目社長の野澤太一郎氏が**「現地保存」という英断を下されました。

この決断が実を結び、十五番館は1989年5月に国の重要文化財に指定されます。重要文化財とは、日本の歴史上・学術上価値の高い建造物や美術工芸品の中で、国が特に重要なものとして指定し、保護するものです。新社屋は、この洋館をコの字に囲む13階建てという、歴史と現代が融合したユニークな建築となりました。しかし、この建物に最大の試練が訪れます。1995年1月17日に発生した阪神大震災です。この未曽有の大災害により、十五番館は無情にも全壊してしまいます。

野澤氏は「呆然自失でした」と、当時の心境を吐露されていますが、多くの方々の献身的な支援によって、奇跡の再建へと歩みを進めることができました。神戸市は、私有地であるにも関わらず、文化財である建物の瓦礫(がれき)を迅速に移して保全処置を講じました。さらに、まだ電車も開通していない混乱の最中に駆け付けた文化庁の担当者は、「元の資材の半分以上を使って建て直せば、再び重要文化財に指定する」と即座に決断されたといいます。この担当者の迅速かつ専門的な判断が、再建への大きな道筋をつけたことは間違いありません。

そして、ついに1998年4月、旧神戸居留地十五番館は、見事に再建成りました。この建物は、旧居留地において明治時代の建築当時と同じ場所にある、同じ様式で復元された唯一の洋館なのです。この壮絶なドラマは、歴史的建造物を守り、後世に伝えていくためには、何よりも建物に対する深い愛情と情熱**、そして多くの人々の協力が不可欠であることを、私たちに強く教えてくれています。

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SNSでの感動の反響と、継承されるべき文化財の価値

旧神戸居留地十五番館の再建物語は、当時の人々や後にこの歴史を知った読者にも大きな感動を与えています。SNSでは、「震災で全壊したと聞いていたのに、元の場所に戻ったなんて、神戸の奇跡だ!」「オーナーの現地保存の決断と、文化庁の担当者の迅速な対応に胸が熱くなった」といったコメントが多数寄せられていることでしょう。特に、震災の悲劇を乗り越えて同じ場所に建ち続ける姿は、神戸の復興のシンボルとしても、多くの市民にとって心の拠り所となっているのではないでしょうか。

私は、この十五番館の物語こそ、日本の文化財保護のあり方を示す模範例だと考えます。単に古いものを残すというだけでなく、その建物を愛し、受け継ぐという強い意志を持ったオーナーと、それを公的に支援する体制が奇跡を生んだのです。特に、野澤氏の「現地保存」という決断と、全壊後の迅速な瓦礫の保全、そして文化庁の「元の資材を半分以上」という現実的かつ英断に満ちた方針は、後世に語り継ぐべき**「レガシー(遺産)」**です。十五番館は、単なる歴史的建造物ではなく、困難を乗り越える人間の不屈の精神と、歴史的建造物の保存には何よりも愛情が必要という、普遍的な教訓を体現していると言えるでしょう。

この貴重な洋館が、これからも神戸の街の象徴として、多くの人々に愛され続けることを願ってやみません。神戸に立ち寄った際には、ぜひこの旧居留地十五番館に足を運び、その重厚な歴史と再建に込められた人々の熱い想いを肌で感じてみることをおすすめします。

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