四国エリアの経済がいま、かつてないほどの活気に沸き立っています。四国経済産業局が2019年11月13日に発表した最新の速報データによると、2019年9月の大型小売店(百貨店・スーパー合計)の販売額は、前年の同じ時期と比べて11.0%も増加し、438億円という驚異的な数字を記録しました。これは2カ月連続でのプラス成長であり、地域経済の底力を感じさせる結果となっています。
この劇的な伸びを支えた最大の要因は、間違いなく2019年10月1日に控えた消費税率の引き上げです。増税前に少しでも安く買い物を済ませたいという消費者の心理、いわゆる「駆け込み需要」が四国全土で一気に爆発した格好となりました。SNS上でも「今のうちに買わなきゃ」「レジの行列がすごい」といった投稿が相次ぎ、四国内のショッピングモールや百貨店は連日多くの買い物客で賑わいを見せていました。
百貨店で高級品が飛ぶように売れた理由
特に注目すべきは、百貨店部門の躍進でしょう。2019年9月の販売額は前年比27.0%増の87億円に達し、3カ月ぶりに前年実績を大きく上回りました。ここで注目したいのは、売れ筋商品の顔ぶれです。宝飾品や高級時計といった、普段はなかなか手が出にくい「高額品」が飛ぶように売れました。これらは価格が高い分、2%の増税分が家計に与えるインパクトが大きいため、賢い消費者がこのタイミングを逃さなかったのでしょう。
また、実用的なラグジュアリーアイテムであるハンドバッグや財布も好調な動きを見せました。自分へのご褒美や買い替え需要が、増税というきっかけによって一気に顕在化したのだと推測されます。編集部としては、単なる節約志向だけでなく、「良いものを今のうちに」という前向きな購買意欲が、この数字を押し上げたのではないかと考えています。
スーパーや家電量販店でも続く「まとめ買い」の波
一方で、私たちの生活に密着したスーパーマーケットも、7.6%増の350億円と非常に堅調な推移を見せています。特に夕食の食卓を彩る「総菜」の販売が伸びており、忙しい現代人のライフスタイルが反映された形です。家電量販店に目を向ければ、テレビや冷蔵庫といった大型家電の買い替えが目立ち、ドラッグストアやホームセンターでは、腐らない日用品を大量にストックする「まとめ買い」の光景が日常茶飯事となりました。
ただし、全ての業態が手放しで喜べる状況ではありません。実は、コンビニエンスストアの販売額については3カ月連続で前年を下回るという、少し寂しい結果も出ています。利便性が売りのコンビニよりも、一括購入で節約効果が出やすい量販店に顧客が流れた可能性が高いでしょう。この対照的な動きこそが、増税前特有のシビアな消費者心理を如実に物語っているのではないでしょうか。
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