日本の農業技術が、ついに巨大な中国市場へ新たな風を吹き込みます。野菜苗の生産で国内トップクラスを誇るベルグアース株式会社は、2019年12月に株式会社ホーブとの業務提携を発表しました。この提携により、夏の時期でも生食できる画期的なイチゴ苗の生産と販売を中国国内で独占的に展開する権利を獲得したのです。世界のイチゴ生産量において約4割という圧倒的なシェアを占める中国ですが、これまではケーキのトッピングといった業務用が中心でした。今回の挑戦は、その巨大市場の常識を覆す可能性を秘めています。
SNS上でもこのニュースは大きな注目を集めており、「日本の甘いイチゴが夏でも中国で食べられるようになるのは凄い」「苗ビジネスの海外展開として非常に夢がある」といった期待の声が続々と寄せられています。特にアジア圏における日本ブランドのフルーツへの信頼度は絶大であり、現地に住む日本人や富裕層の間でも、早くから発売を待ち望む声が広がっているようです。日本の優れた栽培技術と品種の力が、海を渡ってどのように花開くのか、多くのネットユーザーがその動向を好意的に見守っています。
今回、中国市場に導入される主役は、ホーブ社が2016年に商標登録を完了した「夏瑞(なつみずき)」という、品種名を「ペチカほのか」と呼ぶ独自のイチゴです。一般的にイチゴは暑さに弱く、気温の高い夏場に収穫されるものは酸味が強くなってしまう傾向があります。しかし、この画期的な品種は、日本の高度な交配技術によって開発され、夏の厳しい暑さの中でも大粒で非常に強い甘みを持つ果実を実らせることが可能です。まさに、これまでの常識を覆す、奇跡の「夏イチゴ」と言えるでしょう。
この事業にかけるベルグアースの意気込みは凄まじく、2020年中にはまず1ヘクタールの規模で試験栽培をスタートさせる計画です。その後、2年から3年後を目標に、数十ヘクタール規模へと一気に生産体制を拡大していくロードマップを描いています。中国では生食用の夏イチゴがほとんど流通していないため、同社は将来的に栽培面積4万ヘクタール、苗の数にして48億本分という、天文学的な数字の巨大市場へ成長すると予測しており、既存の業務用イチゴからの転換を狙います。
筆者としては、この取り組みは日本の農業ビジネスにおける極めて重要な試金石になると確信しています。少子高齢化によって国内市場が縮小する中、優れた品種のロイヤリティを守りつつ、現地のインフラを活用して大量生産を行う手法は、今後の海外進出の理想的なモデルケースです。中国での人気が高い「紅ほっぺ」などの実績を背景に、この「夏瑞」が定着すれば、アジアの食文化そのものを豊かに変えていくに違いありません。日本の農業が持つ無限のポテンシャルを、世界に証明してほしいと願います。
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