私たちが納める税金の負担を軽減してくれる「扶養控除」の仕組みが、2023年から大きく変わることをご存じでしょうか。政府は海外で暮らす家族を対象とする控除のルールを厳格化する方針を固め、2020年度の税制改正法案に盛り込む手続きを進めています。そもそも扶養控除とは、養うべき家族がいる納税者の経済的負担を考慮し、所得金額から一定額を差し引いて税金を安くする制度のことです。これまでは、16歳以上で日本国内の所得が基準以下であれば、たとえ海外で十分に稼いでいる親族であっても対象に含まれていました。
しかし、この現行制度には「国内の納税者との公平性を欠くのではないか」という疑問の声が以前から上がっていたのです。特に日本で働く外国人が、母国に住む大勢の親族を扶養に入れているケースなどが問題視されてきました。こうした背景から、今回の見直し案では16歳以上の海外在住者のうち、30歳以上70歳未満の親族を原則として扶養控除の対象から外すことが決定されました。実質的な「抜け穴」を塞ぐための、極めて妥当で踏み込んだ是正措置であると私は評価しています。
一方で、すべての海外在住者が一律に排除されるわけではなく、血の通った配慮もなされているのが特徴でしょう。日本から海を渡って必死に学ぶ留学生や、手厚いサポートを必要とする障害者らについては、これまで通り控除の対象として認められます。本当に支援が必要な人々に配慮しつつ、不適切な節税を防ごうとする政府の姿勢が伺えますね。実は、外国に住む親族への控除を巡っては過去にも手続きの厳格化が行われており、今回はさらに一歩踏み込んだ決定となりました。
このニュースに対し、SNS上では「ようやく不公平感が解消される」と歓迎する意見が数多く投稿されています。その一方で、「海外赴任中の家族を持つ身としては、手続きが複雑にならないか心配だ」という困惑の声も上がっているようです。誰もが納得できる税制の実現には、こうした運用の透明性や分かりやすい周知が欠かせません。2020年01月17日現在、通常国会での法案成立に向けて議論が進んでおり、今後の動向からますます目が離せない状況となっています。
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