2020年01月07日、東京電力ホールディングスの小早川智明社長が福島県庁を訪れ、内堀雅雄知事への年頭のあいさつを行いました。この席で小早川社長は、福島第一・第二原子力発電所の廃炉作業について「東京電力としての大きな使命であり、福島に対する責任を全力で果たしていきたい」と力強く宣言しています。ネット上ではこの発言に対し、「言葉だけでなく確実な行動で示してほしい」といった厳しい注文がつく一方で、「地域の再生に向けて東電には最後まで逃げずにやり切ってほしい」という期待の声も寄せられていました。
これに対して内堀知事は、何よりも安全かつスピーディーに廃炉を進めるよう強く要請したということです。さらに、単に作業を進めるだけでなく、地元の企業を廃炉ビジネスに積極的に参画させる仕組みづくりや、被災された方々の複雑な個別事情に寄り添った丁寧な賠償対応を求めました。単なる事後処理に留めず、地域の経済循環や住民の生活再建に結びつけようとする知事の姿勢からは、福島を復興させたいという並々ならぬ決意がにじみ出ています。
処理水問題へのアプローチとこれからの課題
会談の終了後、小早川社長は集まった記者団の取材に応じ、福島第一原発の敷地内で日々増加している処理水の取り扱いについても言及しました。ここで言う「処理水」とは、汚染水から大半の放射性物質を取り除いた水のことで、今後の処分方法については現在、政府の小委員会において専門家による慎重な議論が重ねられている最中となります。東電としては国の方針を待ちつつ、まずは汚染水の発生そのものを抑える重層的な対策を徹底する構えです。
私たちは、この廃炉と処理水の問題を福島だけの課題として片付けるべきではないと考えます。東電が安全な保管とリスク低減に全力を尽くすのは当然ですが、地元の不安を解消するためには、徹底した情報開示と地域社会との深い信頼関係が不可欠でしょう。企業が社会的責任を全うし、地域と共に歩む真の復興が実現するのか、今後もその具体的な取り組みから目を離せません。
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