アジアの未来を占う大注目のイベントが幕を閉じました。2020年1月11日に投開票が行われた台湾の総統選挙において、現職で与党・民主進歩党の蔡英文総統が、親中派とされる最大野党・国民党の韓国瑜氏らを破り、見事に再選を果たしたのです。この結果は、共産党の一党独裁が続く中国に対して、明確に距離を置くという台湾市民の強い意思表示に他なりません。
SNS上でもこの歴史的な勝利は大いに盛り上がりを見せています。「台湾の民主主義が勝った」「若者の投票率が未来を変えた」といった感動の声がタイムラインを埋め尽くしました。一時は国内の年金改革への不満などから支持率が低迷していた蔡政権ですが、中国からの圧力に屈しない毅然とした態度を示したことで、有権者、特に若者層からの爆発的な支持を取り戻すことに成功した模様です。
今回の選挙の決定打となったのは、間違いなく香港の情勢でしょう。中国が掲げる「一国二制度」、つまり一つの国の中に異なる政治体制を共存させる約束は、香港での激しいデモを通じて形骸化していることが浮き彫りになりました。「今日の香港は、明日の台湾」という強い警戒感が人々の心に火をつけたのです。SNSでも香港の自由を守る運動と台湾の選挙を重ね合わせる投稿が相次ぎました。
経済の自立とこれからの日台関係への期待
台湾は今、中国の資金力による世論誘導を防ぐ「反浸透法」を成立させるなど、国を守る防衛策を次々と打ち出しています。これに対して中国側は、武力行使を匂わせるような強硬姿勢を慎み、この重い民意を真摯に受け止めるべきではないでしょうか。力による支配ではなく、対話によって地域の安定を模索することこそが、大国としての責任ある真の姿であると私は強く確信しています。
経済面を見ても、台湾企業はアメリカと中国の覇権争いのはざまで独自の強みを発揮しています。特に半導体に代表されるハイテク産業は、世界の供給網(サプライチェーン)において欠かせない心臓部となっているのです。中国に依存しすぎない経済の仕組みを構築しつつ、この二大国とどう渡り合っていくかが、2期目を迎える蔡政権にとって最大の挑戦となるでしょう。
私たち日本にとって、自由と民主主義という大切な価値観を共有する台湾は、かけがえのないパートナーです。2011年3月11日の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故以降、台湾では日本産食品への輸入規制が続いていますが、この問題の解決も急がれます。日本政府は科学的な安全性を粘り強く訴え、経済や文化での絆をさらに深めていく素晴らしい好機にしてほしいものです。
コメント