アニメーションの世界を自分の手で組み立てる喜びを与えてくれる「ガンプラ」が、さらなる飛躍の時を迎えようとしています。玩具大手のバンダイナムコホールディングスは、静岡県静岡市にある生産拠点「バンダイホビーセンター」の敷地内に、新たな工場を建設することを正式に発表しました。この新工場は2020年秋の稼働を目指しており、実現すれば生産能力は現在よりも約4割向上する見込みです。
今回の増設の背景には、近年の爆発的な需要の拡大があります。特にアジア圏を中心とした海外での人気は目を見張るものがあり、2018年度の年間出荷数は1573万個を記録しました。これは驚くべきことに、わずか10年前と比較して2.5倍という驚異的な成長を遂げている計算になります。国内のファンだけでなく、今や世界中のファンが日本の精巧なプラモデル技術に熱い視線を注いでいるのです。
SNS上でもこのニュースは大きな話題となっており、「ついに静岡がガンプラの聖地としてさらに進化するのか」「品薄状態が続いていたキットが手に入りやすくなるかもしれない」といった期待の声が数多く寄せられています。また、海外のファンからも「日本のメイド・イン・ジャパン品質が維持されるのは嬉しい」といった好意的な意見が目立ち、ブランドに対する厚い信頼が伺えます。
ここで改めて解説しますと、プラモデルとはプラスチック製の部品を組み立てて完成させる模型の総称です。中でも「ガンプラ」は、多色成形技術と呼ばれる、一つの金型で複数の色のパーツを同時に作り出す高度な技術が使われているのが特徴です。この技術により、接着剤を使わず、塗装をしなくても劇中さながらの仕上がりを楽しめるため、初心者から熟練者まで幅広い層に支持されています。
ハリウッド実写映画化も見据えたグローバル戦略の幕開け
バンダイナムコの攻勢は、単なる既存市場の拡大に留まりません。現在、ハリウッドでは「機動戦士ガンダム」の実写映画化プロジェクトが進行しており、これが公開されれば欧米市場での認知度は一気に跳ね上がるでしょう。今回の新工場建設は、将来的に欧米諸国で巻き起こるであろう巨大なガンダム・ムーブメントを事前に予測し、供給体制を万全に整えるための先行投資といえます。
編集部としては、この決断はまさに「攻めの一手」であると評価しています。デジタルコンテンツが主流の現代において、あえてフィジカルな「ものづくり」に巨額の投資を行う姿勢は、ガンプラという文化が持つ普遍的な魅力を物語っているのではないでしょうか。手を使って形を作る体験は、言語の壁を越えて感動を与える力を持っており、新工場はその感動を世界へ届ける心臓部となるはずです。
2019年07月30日に発表されたこの計画により、ガンダムというIP(知的財産)は、放送開始から40年を経てなお、成長の加速を止める気配がありません。静岡の地から生み出される一粒一粒のプラスチックパーツが、世界中の人々の創造力を刺激し、新しい物語を紡いでいく未来がすぐそこまで来ています。2020年秋の稼働開始が、今から待ち遠しくてなりません。
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