2019年08月05日、日本経済新聞出版社からビジネスパーソン必読の一冊が装いも新たに登場しました。石川島重工や東芝といった日本を代表する巨大企業の再建を成し遂げ、さらには国の行政改革という国家レベルの難局に立ち向かった伝説の経営者、土光敏夫氏の足跡を辿る『難題が飛び込む男 土光敏夫』が日経ビジネス人文庫より絶賛発売中です。
土光氏といえば、夕食にメザシを食べる質素な生活ぶりがお茶の間に浸透し、「メザシの土光さん」として国民的な人気を博したエピソードが有名でしょう。しかし、本書が描き出すのは、単なる倹約家としての姿ではありません。組織の隅々まで目を光らせ、現場の声を汲み上げながらも、冷徹なまでに筋を通す「現場の達人」としての凄み溢れる実像が、ドラマチックに綴られています。
戦略的マネジメントの原点がここにある
本書の著者である伊丹敬之氏は、経営戦略論の第一人者として知られる研究者です。ここで言う「マネジメント」とは、単に人を管理することではなく、組織の資源を最大限に活用して目標を達成するための技術を指します。伊丹氏は、土光氏が持ち合わせていた厳しさと誠実さの裏側に、企業の未来を正確に見通す高度な「戦略経営」の視点があったことを、専門的な知見から鋭く分析しているのです。
SNS上では、早くも「今の時代にこそ土光さんのような突破力が必要だ」「リーダーシップの定義が変わる一冊」といった熱い反響が寄せられています。特に、自らの権力欲を排し、次々と舞い込む難題を淡々と、かつ大胆に片付けていく姿に、多くの若手ビジネスパーソンが感銘を受けているようです。私自身も、VUCAと呼ばれる先行き不透明な現代において、彼のような「ぶれない軸」を持つことの大切さを痛感せずにはいられません。
土光氏が最後に挑んだ大仕事は、第二次臨時行政調査会(臨調)の会長職でした。これは政府の無駄を省き、効率的な行政運営を目指す組織のトップです。まさに国民的英雄として期待を背負った彼が、どのようにして組織を動かし、日本を変えようとしたのか。全344ページに凝縮されたその軌跡は、令和という新しい時代を生きる私たちに、進むべき道のヒントを提示してくれるに違いありません。
定価は本体900円に税を加えた価格となっており、文庫本ならではの手に取りやすさも魅力です。小手先のテクニックではなく、人間としての器や、組織を根本から変革するための情熱を学びたい方にとって、これ以上の教科書はないでしょう。この夏、伝説の経済人が残した魂の記録に触れ、自分自身のリーダーシップを見つめ直してみてはいかがでしょうか。
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