日本の卓球界に、また一つ新たな伝説が刻まれました。2019年11月21日、16歳の若武者・張本智和選手が、日本男子史上最年少でオリンピック代表の座を確実なものにしました。幼少期から神童と呼ばれ、数々の最年少記録を塗り替えてきた彼が、ついに世界の頂点を争う五輪という大舞台への切符を手にしたのです。
今回の快挙は、決して偶然ではありません。2019年8月に開催されたブルガリアオープンでの優勝をはじめ、国際大会で安定した強さを発揮し続けた結果と言えるでしょう。リオ五輪のメダリストである水谷隼選手や丹羽孝希選手といった百戦錬磨の先輩たちを抑えての選出は、まさに日本の新エースとしての実力を証明する形となりました。
SNS上では「16歳での五輪内定は凄すぎる」「あの気迫あふれるプレースタイルを東京で見たい」といった祝福の声が溢れています。以前から注目されていた才能が、いよいよ五輪という最高の舞台で開花する瞬間を、誰もが待ち望んでいたのではないでしょうか。編集部としても、彼の成長スピードには驚きを隠せません。
世界を震撼させる「チキータ」と鋼のメンタル
張本選手の武器といえば、何と言っても世界屈指の精度を誇る「チキータ」です。これは裏ソフトラバー特有の強い回転をかけ、横になぎ払うように打つバックハンドレシーブの技法を指します。2017年の世界選手権では、この技術を武器に当時13歳でベスト8入りを果たし、世界中の卓球ファンにその名を轟かせました。
現在、世界ランク5位につける彼が見据えるのは、打倒・中国です。五輪のシングルスは各国2名までという厳しい枠がありますが、張本選手はすでに中国のトップランカーたちを破る力を持っています。本番でメダルを確実にするためには、準決勝まで中国勢との対戦を避けられる「第4シード以内」の確保が極めて重要になるでしょう。
倉嶋洋介監督が「周囲が止めるまで練習をやめない」と語るほどの練習量こそが、彼の強さの源泉です。最近では下半身の強化により、課題だったフォアハンドの破壊力も増しています。2019年11月10日まで行われたW杯団体戦では、中国のエースと互角の打ち合いを見せ、敗れはしたものの確かな手応えを掴んだ様子でした。
「羽生結弦選手や内村航平選手のように、重圧の中でも金メダルを獲れる選手になりたい」と語るその瞳には、強い覚悟が宿っています。エースとしての自覚を胸に、8カ月後の本番まで止まることなく進化し続けることでしょう。若き天才が日本中に感動を届けてくれる日を、私たちは信じて疑いません。
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