2020年2月5日のニュースをお届けします。大学教育の常識を覆すような改革が、京都の地で進行中です。京都先端科学大学が2020年4月に開設する工学部は、単なる新しい学部の枠を超え、まさに日本の教育界における「革命」となる可能性を秘めています。運営法人理事長を務めるのは、世界的メーカー・日本電産を一代で築き上げた永守重信氏。彼の手腕が、これからの大学教育にどのような化学反応を起こすのか、期待が高まります。
この工学部の最大の特徴は、徹底した「即戦力」の育成です。永守氏が掲げる方針は極めて明快で、ノーベル賞学者を目指すのではなく、企業が喉から手が出るほど欲しがる、英語が話せて専門スキルを持つ人材を育てること。この理念を体現するため、専門科目の授業はすべて英語で行われる予定です。
理論よりも実践!「キャップストーン」が育む現場の力
特筆すべきは、理系学部では珍しく「卒業研究」を廃止している点です。その代わり、企業から実際の課題をもらい、解決策を導き出す「キャップストーン」プログラムが導入されます。これは、大学で学んだ知識を机上の空論で終わらせず、社会のニーズに応えるための実践力を鍛え上げる独自の手法です。
学生たちは、例えば「強度を保ったまま部品を10%軽量化せよ」といった難題に対し、4人1チームとなって挑みます。企業のエンジニアの前でプレゼンテーションを行うその姿は、学生というより、もはやプロのエンジニアに近いと言えるでしょう。SNS上でも「これぞ、企業が求めていた本当の教育ではないか」「座学に偏りがちな大学教育への強烈なアンチテーゼだ」と、その先進的な試みに大きな関心が寄せられています。
偏差値の時代は終わった?永守流が目指す「実力主義」の未来
現在、同大学の工学部の偏差値は40台後半から50台前半ですが、永守氏は「偏差値やブランド重視の社会は終わった」と断言します。掲げる目標は2030年までに世界大学ランキングで199位以内に入ること。一見無謀とも思える高い目標ですが、優秀な海外教員の確保や、多様な文化を持つ留学生とのチームワークを通じて、世界で通用する人材を輩出する計画です。
私個人としても、このアプローチには非常に賛同します。これからの日本社会は、過去のブランド力よりも、現場で課題を発見し、解決する「地頭の良さ」と「行動力」が求められるからです。理論を学ぶことはもちろん大切ですが、それをいかにビジネスへ繋げるかという視点を持った学生が、今後の日本を牽引していくのではないでしょうか。この「永守流」の実践教育が、閉塞感のある大学教育に風穴を開けてくれることを強く期待しています。
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