2019年07月18日、愛知県で開催されている大相撲名古屋場所は11日目を迎え、土俵の上では歴史的な転換点ともいえる激動の展開が繰り広げられました。今場所を牽引する横綱・鶴竜関は、ベテランの琴奨菊関を突き倒しで圧倒し、開幕から無傷の11連勝を飾っています。一瞬の隙も与えない力強い相撲には、多くのファンから「今場所の鶴竜は集中力が違う」といった称賛の声がSNS上でも溢れ、単独首位を盤石なものにしました。
一方で、もう一人の横綱である白鵬関は、対戦予定だった大関・高安関の休場により不戦勝となり、10勝1敗で首位を追走しています。実は、この高安関の離脱によって、今場所は昭和以降で初めて「4大関全員が不在」という極めて異例の事態に陥りました。大関とは横綱に次ぐ最高位の称号ですが、本来土俵を守るべき実力者たちが揃って姿を消したことに、相撲ファンからは驚きとともに、本場所の行方を不安視する意見が数多く投稿されています。
その他の取組では、関脇の御嶽海関が明生関を寄り切りで下し、勝ち越しまであと一歩の7勝目を挙げました。対照的に、新小結として期待を集めていた竜電関は、遠藤関に寄り切られてしまい、残念ながら負け越しが決まっています。小結とは三役と呼ばれる役職の一つで、大関への登竜門とされる重要な地位ですが、幕内上位の壁は非常に厚く、厳しい洗礼を浴びる形となりました。若手の台頭とベテランの意地が交錯する、非常に見応えのある一日だったと言えるでしょう。
混戦の優勝争いと異例の事態に思うこと
現在、全勝の鶴竜関を1敗の白鵬関が猛追し、さらに2敗で平幕の友風関と照強関の二人が追いかけるという、非常にスリリングな優勝争いが続いています。上位陣が不在という特殊な環境下で、平幕力士たちがどこまで粘りを見せるのか、今後の展開から目が離せません。十両でも剣翔関が2敗をキープして首位を走っており、各階級で熾烈な星の潰し合いが展開されています。土俵の熱気は、終盤戦に向けてさらなる高まりを見せてくれるに違いありません。
編集者の視点から申し上げますと、今回の大関不在という事態は、現在の相撲界における世代交代の激しさと、過酷な肉体労働ゆえの負傷のリスクを改めて浮き彫りにしたと感じます。大関が不在となるのは寂しいものですが、その分、鶴竜関のようなベテランが圧倒的な力を見せつける姿には、横綱としての気概と風格を感じずにはいられません。伝統ある国技を守る力士たちが、千秋楽まで怪我なく、全力を出し切れることを切に願っています。
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