藤井快がフランスで歓喜のV!クライミング東京五輪予選の激闘と、揺れる選考基準の行方

フランスのトゥールーズで開催されているスポーツクライミングの東京五輪予選は、2019年11月30日に男子複合の決勝を迎え、手に汗握る熱戦が繰り広げられました。日本勢の活躍が際立つなか、藤井快選手が見事なパフォーマンスで優勝を飾り、楢崎明智選手も3位に食い込む快挙を成し遂げています。世界屈指の実力者が集うなかで表彰台を席巻した二人の姿は、日本クライミング界の層の厚さを改めて証明する形となりました。

SNS上では、この劇的な勝利に対して「藤井選手の安定感が異次元すぎる」「兄弟で切磋琢磨する楢崎選手のガッツに感動した」といった熱いコメントが溢れ返っています。特に藤井選手が見せた、困難なホールドを次々と攻略していく執念の登りには、多くのファンが勇気をもらったことでしょう。しかし、この輝かしいリザルトの裏側では、オリンピックへの切符を巡る非常に複雑で異例な事態が進行していることも見逃せません。

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五輪出場枠を巡る「解釈の壁」とスポーツ仲裁裁判所の動向

今大会では男女各6名に五輪出場権が与えられる規定ですが、現在、国際スポーツクライミング連盟(IFSC)と日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)の間で選考基準の解釈が対立しています。IFSCは、2019年8月の世界選手権ですでに日本代表の枠は埋まったと主張しています。一方で日本協会は、独自の選考基準を設けて公平な機会を確保しようとしており、両者の主張は平行線を辿ったまま、ついにスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ判断が委ねられました。

ここで注目すべき「複合」という種目は、スピード、ボルダリング、リードの3つの異なるスタイルを一人でこなし、その順位を掛け合わせたポイントで競う過酷な競技です。各選手の得意分野が異なるため、計算上は最後まで誰が代表になるか読めない面白さがあります。それだけに、選手たちが実力で勝ち取ったはずの権利が、ルールの解釈という競技外の要因で左右されている現状には、一ファンとして非常に複雑な思いを抱かざるを得ません。

もし日本協会の主張が退けられることになれば、男子の代表はすでに内定している楢崎智亜選手に加え、世界選手権の結果から原田海選手が2人目の選出となります。藤井選手や楢崎明智選手がどれほど素晴らしい結果を残しても、制度の壁に阻まれる可能性があるのです。編集部としては、何よりも選手たちが納得できる形で、純粋に壁と向き合える環境が一日も早く整うことを願ってやみません。

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