2019年07月21日に投開票が行われた第25回参議院議員通常選挙は、近畿エリアでも各地でドラマチックな展開を迎えました。深夜まで及んだ開票作業の結果、翌07月22日には全ての当選者が顔を揃えています。特に注目を集めたのは、全国的にも珍しい「1人区」の激戦区となった滋賀県選挙区でしょう。ここでは元知事という圧倒的な知名度を誇る嘉田由紀子氏が、現職の自民党候補を相手に手に汗握る競り合いを演じ、見事に勝利を掴み取りました。
嘉田氏は、知事時代に掲げた「もったいない」というフレーズを武器に、徹底した草の根活動を展開したことが勝因と言えます。SNS上では「滋賀の選択は大きい」「知事としての実績が信頼に繋がった」といった好意的な意見が溢れる一方で、自民党の牙城を崩したことへの驚きの声も数多く見られました。地域に根ざした課題解決を訴える姿勢が、既存の政党支持の枠組みを超えて、有権者の心に深く響いた結果といえるのではないでしょうか。
大阪・兵庫で際立つ維新の勢いと多党化する近畿の勢力図
一方、大票田である大阪府選挙区では、地域政党から国政へと勢力を広げる「日本維新の会」が圧倒的な強さを見せつけました。4つの議席を争う中で、新人の梅村みずほ氏と現職の東徹氏が揃って当選を果たしています。梅村氏はフリーアナウンサーとしての発信力を活かし、子育て世代を中心に支持を広げました。ネット上では「新しい風を感じる」といった期待が寄せられるなど、SNS戦略が功を奏した形です。公明党の杉久武氏、自民党の太田房江氏も議席を守り、大阪の政治バランスの底堅さが示されました。
隣の兵庫県選挙区でも、維新の清水貴之氏がトップ当選を飾るなど、近畿における「維新旋風」の凄まじさが浮き彫りになっています。ここで使われる「選挙区」という言葉は、特定の地域から代表者を選ぶ単位を指しますが、兵庫のような複数区(定数3)では、各党の組織票と浮動票が複雑に絡み合います。公明党の高橋光男氏や自民党の加田裕之氏が議席を獲得した背景には、安定した組織基盤の維持があったと考えられます。SNSでは「維新の勢いが止まらない」という分析が目立ち、伝統政党への危機感を指摘する投稿も散見されました。
古都・京都府選挙区に目を向けると、自民党の西田昌司氏と共産党の倉林明子氏が当選し、保守と革新が共存する京都らしい結果となりました。また、奈良県選挙区では自民党の堀井巌氏、和歌山県選挙区では世耕弘成氏がそれぞれ議席を確保し、紀伊半島における自民党の盤石な体制を印象づけています。今回の選挙結果を俯瞰すると、特定の政党が全勝するのではなく、地域ごとに民意が多様化している現状がはっきりと見て取れます。
私は、今回の参院選は「個の力」と「地域ブランド」が勝敗を分けた重要なターニングポイントだったと感じています。滋賀で見られた「知事の実績」という個人の信頼や、大阪での「維新」という地域ブランドへの支持は、旧来の組織選挙だけでは通用しない新しい時代の幕開けを予感させます。今後、当選した議員の方々が、SNSで寄せられた熱い期待や厳しい批判をどのように国政へ反映させていくのか、私たち有権者はしっかりと見守っていく必要があるでしょう。
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