北海道・函館の玄関口であるJR函館駅前が、今まさに歴史的な転換点を迎えようとしています。かつて地域のランドマークとして親しまれながらも、2019年1月31日に惜しまれつつ幕を閉じた老舗百貨店「棒二森屋」。その広大な跡地をどのように活用していくのか、市民の間で大きな注目を集めてきました。こうした期待を背負い、2019年7月27日までに、新たなまちづくりを推進する「函館駅前東地区市街地再開発準備組合」が正式に産声を上げたのです。
今回のプロジェクトには、流通大手のイオンモールや、建設のプロフェッショナルである西松建設といった強力なパートナーが事業協力者として名を連ねています。これからの検討課題は、ホテルや高層マンション、そして活気あふれる商業施設をどのように組み合わせていくかという点に集約されるでしょう。単なるビルの建て替えにとどまらず、函館駅前のポテンシャルを最大限に引き出すための具体的な青写真が、これから専門的な知見を交えて練り上げられていく見通しです。
老朽化という壁を乗り越えて、未来へつなぐ駅前再開発の意義
棒二森屋は福島市に拠点を置く「中合」が運営を担ってきましたが、近年の消費スタイルの変化による売り上げの減少に加え、建物の老朽化という抗えない問題に直面していました。昭和、平成と函館の歩みを支えてきた建物だけに、その役目を終える決断は重いものでしたが、今回の準備組合発足は、その「終わり」を「次なる始まり」へと変える重要なステップです。現在は旧別館を「函館駅前ビル」と名称を変え、既存の店舗が営業を継続していますが、これも再開発へのソフトランディングと言えます。
ここで「再開発準備組合」という言葉について少し補足しておきましょう。これは本格的な工事や権利の調整を行う「本組合」を設立する前段階の組織で、地権者たちが中心となって事業の方向性を話し合う、いわばプロジェクトの「エンジン」のような役割を果たします。SNS上では「棒二さんがなくなるのは寂しいけれど、駅前が新しくなるのは楽しみ」「観光客だけでなく、地元の人も集まれる場所にしてほしい」といった、期待と郷愁が入り混じったポジティブな声が数多く寄せられています。
編集部が見つめる「函館の明日」と新拠点のあり方
筆者としては、今回の再開発が単なる高層ビルの建設に終わってほしくないと強く願っています。函館は日本屈指の観光都市であり、駅前という立地は街の第一印象を左右する「顔」に他なりません。近年はインバウンド需要の増加によりホテルのニーズが高まっていますが、同時に市民が日常的に利用できる利便性の高い機能も不可欠でしょう。観光と生活、この二つの要素が調和して初めて、函館駅前は本当の意味での輝きを取り戻すことができるのではないでしょうか。
2019年というこの時期に動き出したこの計画は、函館の経済を活性化させる大きな起爆剤となるに違いありません。古き良き港町の情緒を残しつつ、現代的な利便性を取り入れた新しい函館の姿が今から待ち遠しいですね。今後、具体的な入居テナントやビルのデザインが明らかになるにつれ、さらに大きな盛り上がりを見せることでしょう。函館の未来を拓くこのプロジェクトの動向から、今後も目が離せません。
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