スマートフォン一つで誰もがスターになれる時代の足音が、より一層大きく聞こえてきました。2019年08月26日、ダンスやマジックのパフォーマー派遣を手掛けるRPGエンターテイメントが、世田谷区において画期的な教育事業を開始することを発表したのです。それは、若者を中心に爆発的な勢いを見せる動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に特化した、表現者を育成するための学校です。
TikTokとは、15秒から1分程度の短い動画に音楽やエフェクトを重ねて投稿するSNSプラットフォームを指します。視覚的なインパクトが強く、瞬時に視聴者の心をつかむ必要があるため、これまでの動画サービスとは異なる独自の感性が求められるのが特徴でしょう。今回の新設コースは、まさにこの「短尺動画」の熱狂を背景に、次世代のインフルエンサーを組織的に育てることを目的としています。
豪華講師陣が教える「バズる」ための実践的カリキュラム
この学校の最大の魅力は、何といっても現役で活躍するトップクラスのTikTokerたちが講師を務める点にあります。ものまね動画で圧倒的な支持を集める「uiui先輩」をはじめ、キレのある動きでファンを魅了する「内山さん」、そして不思議な世界観を演出するマジシャン「マシマロJAPAN」など、現場の最前線を知るメンバーが指導にあたります。
授業内容は単なるスキルの伝達に留まりません。マジックやダンスといった「実技」はもちろんのこと、視聴者の視線を釘付けにする「映像制作」や、自身のチャンネルを収益化するための「広告営業」まで網羅されています。これは、単なる趣味の延長ではなく、一つの職業としてTikTokerを確立させようとする同社の強い意志の表れと言えるのではないでしょうか。
当初は私塾という形態でスタートを切りますが、将来的には専修学校としての認可を目指すという長期的なビジョンも掲げられています。2020年04月の開校に向けて新入生の募集が始まっており、学費は入学金10万円に加え、1年間の受講料が90万円という設定です。これは決して安価な投資ではありませんが、プロから直接ノウハウを吸収できる機会は非常に希少だと言えます。
編集部が読み解く「TikTok学校」の可能性とネットの熱量
編集部としては、この試みが「個人の発信力」を最大化する教育の先駆けになると感じています。これまでは独学で試行錯誤するしかなかった「バズ(短期間で情報が爆発的に拡散すること)」を、理論と実践で学べる意義は大きいでしょう。一方で、感性が重視される世界で「学校」という枠組みがどこまで個性を伸ばせるのか、その手腕にも注目が集まります。
SNS上では早くも大きな反響を呼んでおり、「ついにTikTokを学ぶ時代が来たのか」「人気投稿者に直接会えるなら安いものだ」といった期待の声が上がる一方で、「独学こそがTikTokの良さではないか」という議論も交わされています。こうした賛否両論が巻き起こること自体が、このプラットフォームが持つ凄まじいエネルギーを証明していると言えるでしょう。
単なる流行で終わるのか、それとも新しいエンターテインメントの聖地となるのか。世田谷から始まるこの挑戦は、これからのクリエイターの在り方を根本から変えてしまう可能性を秘めています。動画を通じて世界を驚かせたいと願う若者たちにとって、2020年04月の開校日は、夢への第一歩を記す大切な一日になるに違いありません。
コメント