秋田県が世界に誇る伝統的工芸品、大館曲げわっぱに新しい風が吹き抜けようとしています。秋田県大館市に拠点を置く名門、大館工芸社は、2019年10月1日から新作「親子弁当」の販売を開始することを決定しました。この製品は、文字通り家族で使うことを想定した画期的なラインナップとなっています。
今回発表された新製品は、使う人の手の大きさに合わせた3種類のサイズ展開が大きな特徴です。小さな子供の手にすっぽりと収まる可愛らしいサイズから、大人が満足できるボリューム感のサイズまで幅広く用意されました。日本の伝統文化が、食卓を通じて世代から世代へと受け継がれていく様子が目に浮かぶようです。
そもそも「曲げわっぱ」とは、杉やヒノキの薄い板を独特の技法で曲げ、山桜の皮で留めて作る木製の器を指します。木の吸湿性によって時間が経ってもご飯がふっくらと美味しく保たれるため、お弁当愛好家の間では憧れの逸品とされてきました。職人の手仕事が光るこの工芸品は、まさに日本の知恵が詰まった傑作と言えるでしょう。
このニュースに対し、SNSでは「子供の頃から本物に触れさせる教育は素敵」「家族でお揃いのわっぱ弁当なんて憧れる」といった期待の声が続々と寄せられています。プラスチック製品が溢れる現代だからこそ、天然素材の温もりや手触りを幼少期から知ることの価値は、計り知れないほど大きいのではないでしょうか。
メーカー側も、幼い頃から「本物」の道具に親しんでもらうことで、伝統工芸の魅力を肌で感じてほしいという願いを込めています。使い込むほどに味わいが増す曲げわっぱは、単なる容器を超えた家族の思い出を刻む道具になるはずです。食育という観点からも、この試みは非常に意義深いものだと私は確信しています。
2019年10月1日の発売日を迎えれば、多くの家庭のランチタイムがより豊かなものへと進化するに違いありません。便利さだけを追求するのではなく、手間をかけて作られた美しい道具を慈しむ心。そんな日本人が大切にしてきた精神性を、この「親子弁当」は改めて私たちに教えてくれているような気がしてなりません。
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