2019年09月12日現在、英国の欧州連合(EU)離脱、いわゆる「ブレグジット」を巡る不透明感が、自動車業界に暗い影を落としています。フランスの自動車大手グループPSAは、離脱の具体的な内容が確定するまで、英国内にある2つの工場に対する新たな投資を一時的に凍結することを、2019年09月10日に発表しました。
この動きに呼応するかのように、ドイツのBMWも毅然とした対策に乗り出しています。離脱予定日として設定されている2019年10月31日から2日間、人気車種「ミニ」を生産している英国内の工場を休止する方針を固めました。世界的な自動車メーカーが相次いで慎重な姿勢を見せている現状は、まさに異常事態といえるでしょう。
各社がこれほどまでに警戒を強める背景には、何の合意も得られないままEUを去る「合意なき離脱」への強い懸念があります。もしこれが現実となれば、物流の混乱だけでなく、部品の輸出入にかかる「関税」の上昇が避けられません。関税とは輸入品にかかる税金のことで、これが上がればコストが増大し、企業の利益を大きく圧迫することになります。
SNS上では、このニュースに対して「ついに実害が出始めた」「英国産のミニが買えなくなるのではないか」といった不安の声が広がっています。また、雇用への影響を心配する意見も多く、ネットメディアの編集者という立場から見ても、今回の決断は英国経済の屋台骨を揺るがしかねない非常に重いメッセージだと感じてやみません。
自由貿易の恩恵を受けてきた自動車産業にとって、国境に壁ができることは致命傷になりかねないリスクです。投資の凍結や工場の操業停止は、単なる一時的な避難措置ではなく、英国の産業力そのものが低下することへの警鐘ではないでしょうか。今後の交渉の行方は、一国の政治問題を超えて、世界の経済地図を塗り替える分水嶺となるはずです。
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