五街道の起点として、江戸時代から日本の中心を担ってきた東京・日本橋。歴史ある老舗が軒を連ねるこの街が今、最先端の「創薬」や「宇宙ビジネス」が産声を上げるイノベーションの聖地へと劇的な変貌を遂げています。かつて薬種商で賑わった歴史を持つ日本橋本町を中心に、2019年09月12日現在、未来の成長株となるスタートアップ企業が続々と集結しているのです。
SNS上では「古き良き日本橋と宇宙開発のコントラストが面白い」「製薬会社の本社が集まっているから、スタートアップにとってもチャンスが多いのでは」といった期待の声が寄せられています。不動産デベロッパーの三井不動産などが主導し、街全体の再構築が進む中で、起業家たちが夢を現実へと変えるための「第一歩」を踏み出す環境が、まさに今整いつつあると言えるでしょう。
ライフサイエンスの集積地で加速する「命」のイノベーション
2019年02月には、医薬産業の次世代を担う志を持つ人々を支援する「ビヨンドバイオラボ」が誕生しました。ここはベンチャーキャピタル(VC)が運営する施設で、現在10組ほどの精鋭チームが切磋琢磨しています。創薬には欠かせない高価な専門機器を共同で利用できるだけでなく、廃液や危険物の管理も委託できる仕組みは、資金が限られる若き企業にとって大きな助けとなっているのです。
こうした拠点は単なるオフィスではなく、同じ志を持つ仲間や支援者が集まる「エコシステム」としての役割を担っています。エコシステムとは、もともと「生態系」を意味する言葉ですが、ビジネスにおいては多様な組織が連携し、共存共栄していく仕組みを指します。日本橋はこの仕組みが非常にうまく機能しており、大手の製薬会社とスタートアップが日常的に顔を合わせる機会が豊富に存在しています。
実際に、AI(人工知能)を活用した問診システムで注目を集める「Ubie(ユビー)」などは、事業の規模が拡大するにつれて、街の中にある8つのライフサイエンス拠点を渡り歩くように成長を続けてきました。地方へのアクセスも良好なこの場所は、ビジネスを展開する上で最高の立地と言えます。私自身の視点としても、歴史の重みがある街で最新のAI技術が磨かれるというギャップは、企業のブランド価値を大いに高める素晴らしい演出だと感じています。
日本橋から銀河へ!宇宙ビジネスの「発射台」としての顔
医療分野のみならず、驚くべきことに宇宙へと挑む企業も日本橋に本拠地を構えています。2017年には、小型人工衛星の開発を手がける「アクセルスペース」が移転してきました。衛星製造に必須となる「クリーンルーム」という埃を極限まで排除した特殊な部屋も、オフィス内に完備されています。エレベーターまで衛星の搬出用に拡張されるなど、街全体が挑戦者を支える姿勢を見せているのは非常に刺激的です。
2018年には「X-NIHONBASHI」という宇宙ビジネスの交流拠点がオープンし、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の新事業促進部や民間団体が同じ屋根の下で活動を開始しました。これにより、かつては国主導だった宇宙開発が、民間の活力と融合する新しい形が見えてきました。伝統的な街並みが、海外からの要人をもてなす際の絶好の舞台となり、働く社員の誇りにも繋がっているという点も、日本橋ならではの魅力でしょう。
徳川家康が江戸の町作りで最初に選んだとされるこの日本橋は、2020年の東京五輪を目前に控え、更なる飛躍の時を迎えています。私は、大手企業とVC、そして熱意ある起業家が手を取り合うこの街こそが、停滞する日本経済を打破する新たな起点になると確信しています。歴史の重厚さと未知への挑戦が交差するこの場所から、世界を驚かせる新産業が飛び出す日はそう遠くないはずです。
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