【核兵器廃絶の光】サーロー節子さんが母校トロント大学卒業生へ贈る「行動のメッセージ」:被爆者の道義的責務とは?

2019年6月4日、ノーベル平和賞受賞者で、広島市出身の被爆者であるサーロー節子さん(当時87歳)が、かつて社会福祉を学んだ母校、カナダを代表する名門トロント大学の卒業式で感動的な講演を行いました。この日、サーローさんは名誉博士号を授与され、会場に集まったおよそ1,700人を超える卒業生や保護者らを前に、力強いメッセージを伝えています。赤いガウンに身を包んだサーローさんは、壇上で卒業生一人ひとりに「おめでと」と声をかけ、固く握手を交わしたということです。その姿は、新たな一歩を踏み出す若者たちへの深い敬意と期待を示しているのでしょう。

サーローさんは、第二次世界大戦末期に広島で原子爆弾の非人道的な被害を経験した「被爆者」として、長年にわたり核兵器の危険性を世界に訴え続けてきました。2017年には、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の一員としてノーベル平和賞を受賞した授賞式で、被爆者としては初めて演説を行ったことでも知られています。彼女は、自らの活動の原動力について、「核兵器の危険性を訴え、廃絶を求めることは、私たち被爆者の道義的責務(どうぎてきせきむ)である」と考えてきたと語っています。道義的責務とは、法律や規則で定められたものではありませんが、人として、あるいは特定の立場にある者として、良心に基づいて当然果たすべき義務を意味するものです。

この歴史的なスピーチで、サーローさんは、これから社会に出る卒業生たちに対し、強く「行動して」と呼びかけました。社会の様々な問題に対し、積極的に関わり、変革のために自ら動くことの重要性を説いたのです。このメッセージは、単に核兵器廃絶に限った話ではありません。世界が直面するあらゆる課題に対して、自身の学びや能力を活かし、より良い未来を築くために貢献してほしいという、人生の先輩としての心からの願いが込められているのでしょう。私たち編集部も、次世代を担う若者たちが、サーローさんの言葉を胸に、社会に対して能動的な姿勢を持つことの意義を強く感じています。

この講演のニュースは、カナダ国内だけでなく、日本国内のSNSでも大きな反響を呼びました。特に「被爆者の道義的責務」という言葉や、「行動して」という力強い呼びかけに感動したという声が多く見受けられました。「被爆者の使命感に頭が下がる」「卒業生にとっては一生の宝になる言葉だ」といったコメントが投稿され、サーローさんの平和への強い信念と行動力が、多くの人々の心に響いたことが伺えます。卒業という節目に贈られたこの重い言葉は、トロント大学の卒業生だけでなく、平和を願う世界中の人々にとっても、自らの行動を見つめ直すきっかけを与えるものとなったでしょう。

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