2019年11月05日の東京株式市場は、投資家の熱気に包まれた非常にエネルギッシュな一日となりました。日経平均株価は力強く反発し、取引時間中には前週末比で約470円も値を上げる場面が見られたのです。これにより、多くの市場関係者が意識していた心理的な節目である2万3000円のラインを軽々と突破しました。
この急騰の呼び水となったのは、海の向こう側であるアメリカ市場の活況に他なりません。2019年11月04日のニューヨーク株式市場では、米中貿易協議の進展に対する楽観的な見方が広がり、ダウ工業株30種平均が過去最高値を更新しました。この流れを引き継ぐ形で、日本の投資家心理も一気にポジティブな方向へと傾いたといえるでしょう。
「持たざるリスク」が市場を支配?海外勢の買いが止まらない理由
市場の最前線で戦うトレーダーの間では、「持たざるリスク」という言葉が盛んに飛び交っています。これは、株価が上昇している局面でキャッシュを持ちすぎていると、運用成績が市場平均に置いていかれてしまう恐怖を指す専門用語です。指をくわえて見ているだけでは損をしてしまうという焦燥感が、さらなる買いを呼ぶ循環が生まれています。
SNS上でもこの急騰は大きな話題となっており、「ついに2万3000円を超えたか」「乗り遅れたくないけれど今から買うのは勇気がいる」といった、期待と困惑が入り混じった声が目立ちます。特に海外投資家による積極的な買い注文に対して、あえて売り向かおうとする動きが限定的であることも、今回の上昇をより確固たるものにしている要因でしょう。
物色の矛先は、景気敏感株と呼ばれる銘柄群に向かっています。これは製造業や鉄鋼、化学など、景気の動向によって業績がダイレクトに左右されやすい企業の株式のことです。米中間の緊張緩和が世界の景気を押し上げるとの期待が、これらの銘柄への資金流入を後押ししている様子が鮮明に見て取れます。
筆者の個人的な見解としては、現在の市場は多分に「期待感」で動いており、非常にパワフルな局面にあると感じます。もちろん、政治的なニュース一つで状況が暗転する可能性は常に秘めていますが、2万3000円という大きな壁を突破した事実は、今後の相場展開を占う上で極めて重要なマイルストーンになることは間違いありません。
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