【2019年11月1日】ASEAN首脳会議開幕!トランプ大統領欠席で揺らぐ米国の影響力と中国主導への懸念

2019年10月31日、活気あふれるタイのバンコクにて、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に関連する一連の会合が幕を開けました。11月4日までの期間中、日本やアメリカ、中国も加わる東アジア首脳会議などが予定されており、アジアの未来を占う重要な局面を迎えています。

今回の大きな焦点は、中国が着々と軍事拠点化を進めている南シナ海問題です。しかし、世界が注目するこの舞台に、アメリカのトランプ大統領が姿を見せないことが決定しました。この欠席劇は、会議の主導権が中国に握られてしまうのではないかという強い懸念を呼び起こしています。

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3年連続の欠席が物語るアメリカの優先順位

トランプ大統領のASEAN関連会議への欠席は、これで3年連続となります。多国間での複雑な交渉よりも、首脳同士が1対1で向き合う直接会談を好む彼にとって、今回の会議は出席するメリットが薄いと判断されたのでしょう。

日米貿易交渉がすでに妥結しており、中国の習近平国家主席とは別の機会に交渉を行う予定があったことも影響しているようです。代役としてオブライエン大統領補佐官らが派遣されますが、トップ不在の影響は避けられず、SNSでは「アジア軽視ではないか」といった厳しい声も目立ちます。

一国のリーダーが不在ということは、その国が地域に対して持つ発言力や熱量に直結します。個人的には、自由で開かれたインド太平洋を掲げるアメリカが、このような多国間対話の場を軽視し続けることは、長期的に見て大きな損失に繋がると危惧しています。

緊迫する南シナ海と中国の「行動規範」戦略

現場では深刻な対立が続いています。2019年10月まで、ベトナムの排他的経済水域(EEZ)では、中国の海洋調査船が3カ月以上にわたり活動を強行しました。EEZとは、沿岸国が水産資源や鉱物資源に対して主権的な権利を持つ海域のことです。

この事態に対し、ベトナム政府は「主権の侵害である」と激しく反発し、両国の艦船が睨み合う一触即発の状態となりました。アメリカのペンス副大統領も、中国が人工島にミサイルを配備している現状を厳しく批判しており、地域の緊張感は最高潮に達しています。

現在、中国とASEAN諸国は紛争回避のための「行動規範(COC)」の策定を急いでいます。しかし中国側は、域外の国々が介入できないような内容を盛り込もうと画策しており、アメリカなどの影響力を排除しようとする意図が透けて見えます。

昨年、2018年の会議ではペンス副大統領が中国を鋭く追及しましたが、今回は格下の補佐官が対応するため、発言力の低下は免れません。タイの専門家も「アメリカの影響力低下は明白である」と指摘しており、中国による「既成事実化」が加速することを私は深く懸念します。

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