サッカー界の頂点を決める「バロンドール」の授賞式が2019年12月2日にフランスのパリで開催されました。世界中のフットボールファンが固唾を呑んで見守る中、FCバルセロナの至宝、リオネル・メッシ選手が史上最多となる6度目の黄金の球を手にしたのです。この快挙は、長年のライバルであるクリスティアーノ・ロナウド選手を抜き去り、単独トップに躍り出る歴史的な瞬間となりました。
メッシ選手の受賞が決まった瞬間、SNS上では「もはや神の領域に達している」「同時代に彼を見られる幸せを噛みしめたい」といった驚嘆の声が溢れかえりました。今回、受賞の最有力候補として最後まで競い合ったのが、リバプールFCに所属する鉄壁のセンターバック、フィルジル・ファンダイク選手です。彼はディフェンダーという守備の職人でありながら、世界一の称号に王手をかける異例の評価を受けていました。
バロンドールとは、フランスのサッカー専門誌が創設した、その年で最も活躍した選手に贈られる権威ある賞です。守備陣がこの賞を手にするのは至難の業であり、もし彼が受賞していれば2006年のファビオ・カンナバーロ氏以来となる、実に13年ぶりの快挙でした。ファンダイク選手は2019年5月にリバプールを欧州チャンピオンズリーグ制覇へと導き、その圧倒的な存在感で世界最高峰の盾として君臨したのです。
高潔な敗者が示したメッシへの敬意とプロフェッショナリズム
惜しくも2位となったファンダイク選手ですが、授賞式での振る舞いはまさに王者にふさわしい気品に満ちていました。彼はインタビューに対し、自分が積み上げてきた努力に胸を張り、この華やかな舞台に立てたこと自体が大きな名誉であると謙虚に語っています。国際サッカー連盟が主催する2019年の「ザ・ベスト」に続きメッシ選手の後塵を拝する形となりましたが、その表情には清々しささえ感じられました。
注目すべきは、彼がメッシ選手のパフォーマンスを「驚異的だった」と素直に称賛している点でしょう。昨シーズンの欧州チャンピオンズリーグ準決勝という極限の状況で刃を交えた相手だからこそ、その凄みが誰よりも理解できたのかもしれません。ライバルを敵としてではなく、一人の偉大なアスリートとして祝福する姿に、ネット上では「彼こそが真のスポーツマンだ」と称賛のコメントが相次いで寄せられています。
編集者の視点から言えば、今回の結果は「個の魔法」が「組織の安定」に僅差で勝利した象徴的な出来事だと感じます。近代サッカーにおいてデータ化が進む中、理屈を超えた輝きを放つメッシ選手のプレーは、やはり別格の価値があるのでしょう。一方で、ファンダイク選手のような守備のスペシャリストがここまで正当に評価されたことは、フットボールという競技の奥深さを改めて世に知らしめる素晴らしい機会となったはずです。
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