2019年12月02日の参院本会議にて、安倍晋三首相は世間を騒がせている「桜を見る会」の招待者名簿について、衝撃的な事実を明かしました。野党からの追及に対し、電子データの復元はもはや不可能であると断言したのです。この発表を受け、SNS上では「あまりにもタイミングが良すぎるのではないか」といった疑問の声や、公文書管理の在り方を問う厳しい批判が相次いでいます。
首相の説明によれば、パソコン端末にデータは残っておらず、サーバー上の削除後にバックアップの保持期間も過ぎたため、物理的に取り出す術がないとのことです。内閣府が名簿をシュレッダーで裁断したのは2019年05月09日のことでしたが、奇しくもこの日は野党が資料請求を行った当日でした。この一致について首相は、調査要求とは一切無関係であるとの立場を崩していません。
不透明な招待枠とマルチ商法会長の影
議論の焦点は、2015年04月の会に参加していた「ジャパンライフ」元会長との関係にも及んでいます。同社は連鎖販売取引、いわゆるマルチ商法で多くの被害者を生み出し、2017年に経営破綻しました。野党側は、この元会長が招待状を勧誘の道具に悪用した可能性を指摘しています。これに対し首相は、大人数の中で同席した可能性は否定しつつも、個人的な親交については明確に否定しました。
特に注目を集めているのが、招待状に記された「60」という区分番号の正体です。内閣府の内部資料では、この番号が首相や閣僚の推薦枠を指すと示唆されていましたが、首相は詳細な明言を避けました。発送作業を効率化するための便宜的な記号に過ぎず、現在はその詳細な情報を保有していないという説明にとどまっています。公文書の透明性が叫ばれる今、この対応は火に油を注ぐ形となりました。
編集者の視点として、デジタル時代の今、バックアップが消えたという説明だけで国民が納得するのは難しいでしょう。情報の透明性は民主主義の根幹であり、管理期間の短さを理由にしたデータ消去は、ガバナンスの欠如を感じさせます。今後は2019年12月以降の運用見直しにおいて、保存期間の延長を含めた抜本的な改革が必須です。政府には、疑念を払拭する誠実な説明責任が求められています。
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