2019年12月05日、菅義偉官房長官は記者会見の場で、大きな注目を集めている「桜を見る会」の招待者名簿に関する政府のスタンスを改めて示しました。野党側は、名簿が破棄されたとされる一方でシステム内に残っていたバックアップデータの開示を強く求めていましたが、菅氏はこれが「行政文書」には当たらないという認識を明言したのです。
行政文書とは、組織として業務を遂行するために作成・取得し、職員が組織的に共有している文書を指す言葉です。菅官房長官は、国会議員からの資料要求はあくまで行政文書が対象であるという前提を強調しており、バックアップという一時的なデータはこの定義から外れるという論理を展開しています。
バックアップデータの扱いを巡る論争とSNSの反応
この発言を受けて、SNS上では「デジタル時代においてバックアップを文書と認めないのは無理があるのではないか」といった批判的な声が噴出しています。一方で、「システム管理上の予備データをすべて開示対象にすれば、実務が滞ってしまう」という政府の立場に理解を示す意見も一部で見られ、まさにネット上は真っ二つに割れている状況です。
編集者としての視点から述べれば、この問題の本質はデータの形式論ではなく、公文書管理に対する透明性の欠如にあると感じざるを得ません。バックアップといえども、そこに国民の税金が使われた行事の記録が確実に存在している以上、それを「文書ではない」と切り捨てる姿勢は、国民の知る権利を軽視しているように映るでしょう。
2019年12月06日現在、政府の説明に対する納得感は得られているとは言い難く、今後もこの定義を巡る攻防はさらに激化することが予想されます。デジタル庁の設立などが検討される時代背景の中で、データの保存と破棄のルールが今のままで良いのか、私たちはより厳しい視点で見守っていく必要があるのではないでしょうか。
コメント