アフガニスタンの荒野を緑に変え、多くの人々に生きる希望を与え続けたペシャワール会の現地代表、中村哲医師が凶弾に倒れるという衝撃的な事件が発生しました。2019年12月6日、日本政府はこの悲劇を受け、現地での遺体収容や日本への搬送、そして現地へ向かうご遺族の安全を確保するため、外務省の「海外緊急展開チーム」から職員1名を派遣することを決定したのです。
ここで言及されている「海外緊急展開チーム」とは、日本人が海外で大規模な事件や事故、テロ、災害などに巻き込まれた際に、現地での情報収集や被害者の救護、遺族への支援を迅速に行うために組織される専門部隊を指します。外務省は今回、一刻を争う事態に対応するため、この精鋭をアフガニスタンへと送り込み、ご遺体の帰国に向けた万全の体制を整えることになりました。
国境を越えた深い哀悼と、絶やしてはならない人道の灯火
2019年12月6日未明、中村医師のご家族とペシャワール会の関係者の方々は、深い悲しみを抱えながら福岡空港から現地に向けて出発されました。茂木敏充外務大臣は同日の閣議後会見において、政府として最大限の支援を行う方針を改めて表明しています。SNS上では、長年アフガニスタンの復興に尽力した医師の急逝を惜しむ声が溢れ、「先生の志を継がなければならない」という決意の言葉が世界中から寄せられました。
編集者の視点として、中村医師がアフガニスタンの大地に築いた用水路は、単なるインフラではなく、人々の「平和への祈り」そのものだったと感じてやみません。武力ではなく、一本のクワと水で平和を勝ち取ろうとした彼の姿勢は、私たち日本人が誇るべき人道支援の究極の形と言えるでしょう。この尊い犠牲を無駄にすることなく、現地の人々が自立して歩めるよう、国際社会全体でその遺志を守り続けることが今まさに求められています。
コメント