アメリカの経済を揺るがす緊迫した空気が、金融街に広がっています。2020年1月24日のニューヨーク株式市場において、ダウ工業株30種平均が4営業日連続で値を下げる展開となりました。前日と比較して170ドル36セント安の2万8989ドル73セントで取引を終えており、市場関係者の間では先行きへの不安が急速に高まっています。
今回の株価下落に拍車をかけたのが、医療専門機関である米疾病対策センター(CDC)による最新の発表です。2020年1月24日に、米国内で2例目となる新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が確認されました。この報道を受けて、未知のウイルスがアメリカ国内で本格的に蔓延することへの強い警戒感が一気に強まり、投資家たちの間で株を売る動きが優勢になった模様です。
さらに、中国本土で深刻化する感染拡大が、世界第2位の経済大国である同国の景気を著しく冷え込ませるとの懸念も市場の重荷となっています。現地では観光施設が相次いで閉鎖され、大規模なイベントの自粛も広がっている状況です。これを受けて、中国でのビジネス展開に深く関わる「中国関連銘柄」と呼ばれる企業の株価が、軒並み大打撃を受ける事態となりました。
特に売られたのが、化学大手のダウや建設機械大手のキャタピラーなどで、ダウ平均の下げ幅は一時300ドルを超える場面も見られました。また、人々の移動制限による直撃が避けられない空運大手のアメリカン航空や、マカオでカジノを運営するウイン・リゾーツ、さらには大手ホテルチェーンなどの観光関連株の落ち込みが極めて目立っています。
この緊迫した状況に対し、SNS上では「ついにアメリカでも2人目か、世界経済への影響が本格的に恐ろしくなってきた」「観光株や航空株の下げがリアルすぎて、今後の生活や出張にも響きそう」といった、実体経済への悪影響を心配する声が多数上がっています。市場のパニック心理が如実に表れた形と言えるでしょう。
編集部の視点としては、今回の株安は単なる一時的な調整ではなく、グローバルサプライチェーン(部品の調達から製造、消費までの一連の世界的な流通網)の寸断を予見した市場の防衛反応だと捉えています。中国という巨大市場の機能停止は、私たちが想像する以上に早く、そして深く世界経済を侵食する可能性を秘めているのです。目先の株価の上下に惑わされず、ウイルスの収束の兆しと、それに伴う各国政府の経済下支え策を冷静に見極める必要があるでしょう。
コメント