2030年の冬季オリンピック・パラリンピック招致に向けて突き進む札幌市から、スポーツファンが注目する新たな方針が発表されました。2019年11月29日、市議会の特別委員会において、フィギュアスケートの会場を当初の真駒内から「つどーむ」へと移転する大胆な変更案が提示されたのです。
この計画の柱となるのは、東区にあるスポーツ交流施設「つどーむ」に特設のアイスリンクを設置する試みです。現在は多目的広場として親しまれているこの場所に、1万席を超える仮設観客席を増設することで、世界中から集まる観客を迎え入れる体制を整えるという戦略が透けて見えます。
SNS上では「真駒内の老朽化を考えると現実的」「アクセスが心配だがキャパが増えるのは嬉しい」といった期待の声が上がる一方で、フィギュア専用リンクではない施設での氷の質を懸念する意見も見受けられます。チケット収入の増加は、大会運営の安定に大きく寄与することでしょう。
コスト抑制と既存施設の有効活用を目指す札幌の決断
当初、市は1972年大会の象徴でもある真駒内セキスイハイムアイスアリーナの建て替えを北海道と協議していました。しかし、国際オリンピック委員会(IOC)が掲げる「アジェンダ2020」の精神に基づき、巨額の費用がかかる新設を避ける方針へと大きく舵を切った形です。
ここでいう「アジェンダ2020」とは、開催都市の負担を減らすために既存施設の再利用を推奨するIOCの指針を指します。札幌市は以前から予定されていた月寒体育館の建て替えを除き、施設の新設をゼロに抑えることで、持続可能な五輪開催のモデルケースを目指しているのでしょう。
私個人としては、この「つどーむ活用案」は非常に理にかなった選択だと評価しています。新設による「負の遺産」を回避しつつ、フィギュアスケートという人気種目の集客力を最大化させる工夫は、現代の五輪招致において不可欠な視点だと言えるのではないでしょうか。
2019年11月30日現在の状況を鑑みると、この変更案が市民や国際社会にどう受け止められるかが招致成功の鍵を握ります。札幌が再び世界の舞台で輝くために、コストと感動のバランスをどう取っていくのか、今後の具体的な設備計画から目が離せません。
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