福岡市に拠点を置く総合メディカルが、調剤薬局事業の新たな収益源を確立するため、プライベートブランド(PB)によるスキンケア化粧品市場へ本格参入を果たしました。同社はこれまで、低糖質の食品や衛生用品など、ヘルスケアに関するPB商品を展開してきましたが、価格帯が高く、より付加価値の高い高機能化粧品分野への挑戦は今回が初めてのことでしょう。その第一弾として、同社が共同開発のパートナーに選んだのは、食品事業のほか機能性素材の研究開発にも強みを持つ、日本製粉であります。
両社が約3年の歳月をかけて共同研究を進め、このたび満を持して商品化されたのが、植物性保湿成分を配合した医薬部外品の乳液「エス―スマイル エモリエントミルク」です。この新製品は、乾燥肌に悩む中高年層を主なターゲットとしながらも、ヒゲ剃り後の肌ケアを求める男性や、美容を意識する若い女性にも幅広く利用できることを目指した設計となっています。内容量は100ミリリットルで、価格は1680円(税込)での販売を予定しています。
この「エス―スマイル エモリエントミルク」の最大の特長は、配合されている主要成分にあります。主成分は、日本製粉が開発したコメ由来の植物性セラミドで、肌のバリア機能の核となる角質細胞間脂質を整え、強力な保湿効果を発揮します。セラミドとは、肌の潤いを保つために欠かせない脂質の一種で、加齢とともに減少しがちなため、化粧品で補うことが重要だと言えるでしょう。さらに、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の治療薬にも用いられるヘパリン類似物質も配合されています。日本製粉によると、このセラミドとヘパリン類似物質を組み合わせた化粧品は、他に類を見ないものだそうです。
また、この乳液には、肌荒れや皮膚の炎症を鎮める効果があるとされるグリチルリチル酸ジカリウムも加えられています。これらの有効成分により、単なる保湿だけでなく、肌を健やかに保つ働きも期待できるでしょう。肌への優しさも徹底されており、アルコールやパラベン、香料を一切使用しない無添加処方となっているため、敏感肌の方でも安心して使えるように配慮されていることがわかります。
販売戦略においても、総合メディカルの強みを最大限に活かした展開を見せています。本製品は、同社が全国に展開する調剤薬局、グループ薬局、そしてインターネット通販で販売される予定です。近年、2018年4月の調剤報酬改定を契機として、調剤薬局は医薬品の調剤以外の収益力向上が大きな課題となっていました。そうした背景の中、患者様と直接コミュニケーションを取る薬剤師が、専門的な知識をもってスキンケア化粧品を推奨・販売するという販促手法は、消費者に安心感を与える大きなアドバンテージとなるでしょう。薬剤師による丁寧なカウンセリングを通じて、患者様の個別の肌悩みに寄り添った提案が可能となる点に、私たちは大きな期待を寄せています。
総合メディカルでは、初年度に1万個の販売を目指しており、今後「エス―スマイル」ブランドでのシリーズ展開や商品ラインアップの拡充を図る計画です。この動きは、従来の調剤薬局の枠を超え、より包括的なヘルスケアサービスを提供する**「地域に根差した健康ステーション」**へと変貌しようとする、同社の強い意志の表れと言っても過言ではありません。医薬品という枠を超えた、専門家による「美と健康」の提案は、間違いなく今後の薬局ビジネスの主流となるに違いありません。
この新製品開発のニュースは、業界関係者だけでなく、特に乾燥肌に悩む一般の消費者からも大きな反響を呼んでいることでしょう。SNSでは、「薬局で買えるなら安心感がある」「薬剤師さんに相談できるのは助かる」「ヘパリン類似物質とセラミドの組み合わせは夢みたい!」といった、期待感あふれる声が多く見受けられます。長年の研究と試作(約20人への使用感テストなど5回の試作を重ねたとのこと)を経て誕生したこの高機能乳液が、薬局発の新たなヒット商品となるのか、今後の展開に注目が集まっています。
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