2019年07月25日、愛知県は名古屋市内に校舎を構える「保育・介護・ビジネス名古屋専門学校」に対し、極めて異例とも言える厳しい是正指導を行いました。この学校は東京福祉大学の系列校として知られていますが、実は収容定員を遥かに上回る数の留学生を在籍させていたことが判明したのです。学びの場であるはずの教育機関が、そのルールを大きく逸脱していたというニュースは、教育関係者のみならず多方面に大きな衝撃を与えています。
具体的な数字を紐解いていくと、その異常な実態が浮き彫りになります。学校全体の総定員が1116人と定められている中で、実際には4962人もの生徒が籍を置いていたのです。特に留学生のみが在籍する2つの学科においては、定員の7倍を超える4739人がひしめき合っている状況でした。これほどの超過状態では、質の高い教育を提供することは物理的に困難だと言わざるを得ませんし、適切な学習環境が確保されていたのか強い疑問が残ります。
さらに事態を重くさせているのは、2015年度以降、同校が県に対して虚偽の報告を繰り返していた点でしょう。在籍する生徒数や学校の収入、さらには教職員の数に至るまで、実態よりも少なく見せかける過少報告を続けてきたことが明るみに出ました。これは組織的な隠蔽工作と捉えられても仕方のない行為です。県は「問題を招いた責任は重大である」と厳しく断じ、2019年08月30日を期限として、再発防止策を盛り込んだ改善計画書の提出を命じています。
専門用語の解説とSNSでの熱い議論
ここで「是正指導」という言葉について少し触れておきましょう。これは行政機関が、法令違反や不適切な運営を行っている組織に対して、その状態を正しく改めるよう勧告する手続きを指します。強制力のある法的処分の一歩手前とも言える措置であり、今回の愛知県の対応は、このまま放置すれば教育の公立性が著しく損なわれるという危機感の表れです。SNS上では「もはや学校ではなく、ビザ発行のための窓口になっているのではないか」といった鋭い指摘が相次いでいます。
ネット上の反応を見てみると、教育ビジネスの闇に切り込む意見が目立ちます。「真面目に学ぼうとする留学生が犠牲になっている」「定員の7倍なんて、教室に全員入れるわけがない」といった驚きと憤りの声がタイムラインを埋め尽くしました。一部では「日本語学校や専門学校が、不法就労の隠れみのになっている現状を抜本的に見直すべきだ」という、留学生受け入れ制度そのものに対する不信感も顕著に表れており、事態の深刻さが伺えます。
私自身の見解を述べさせていただきますと、今回の事件は氷山の一角に過ぎないのではないかと危惧しています。少子高齢化で国内の学生確保が難しくなる中、経営を支えるために留学生を「数」としてしか見ていない運営姿勢は断じて許されるべきではありません。教育機関としての倫理観が欠如した状態では、日本の教育ブランドそのものの信頼が失墜してしまいます。県が求めた改善計画が、単なる書類上の手続きに終わらず、真の意味での教育環境の健全化に繋がることを強く期待しています。
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