2019年08月03日、歌舞伎の世界に新たな金字塔が打ち立てられました。竹本葵太夫(たけもと・あおいだゆう)氏が、歌舞伎義太夫として史上2人目となる重要無形文化財保持者、いわゆる「人間国宝」に認定されることが決まったのです。この喜ばしいニュースに、日本の伝統芸能ファンのみならず、多くの方々から祝福の拍手が送られています。
そもそも「義太夫(ぎだゆう)」とは、三味線の音色に合わせて物語を語り、登場人物の感情や情景を表現する浄瑠璃の一種です。特に歌舞伎において、役者の動きと一体となって舞台を盛り上げる役割は欠かせません。葵太夫氏は、その奥深い表現力と確かな技術が認められ、今回の栄誉を手にすることとなりました。認定にあたり、氏は「後進の育成と共に、自分自身もさらなる前進を続けていきたい」と、瑞々しい決意を語っています。
氏の原点は、中学2年生の時にまで遡ります。初めて目にした歌舞伎の圧倒的な美しさに心を奪われた少年は、故郷である島を離れるという大きな決断を下しました。厳しい修行の世界へ飛び込むことは、決して容易な道ではありません。しかし、伝統の灯を絶やしたくないという一心で芸を磨き続けた歩みが、2019年というこの年に、最高峰の評価として結実したのではないでしょうか。
SNS上でもこの話題は大きな盛り上がりを見せています。「葵太夫さんの語りは、魂が揺さぶられるような迫力がある」「若手の育成を掲げる姿に、伝統を背負う覚悟を感じる」といった熱いメッセージが数多く寄せられました。一人の少年が抱いた純粋な憧れが、半世紀近い時を経て国宝へと昇華される物語には、誰もが心を動かされずにはいられません。
編集者の視点から見ても、葵太夫氏の「前進したい」という言葉には重みを感じます。現状に安住せず、常に進化を目指す姿勢は、あらゆる分野のプロフェッショナルが見習うべきものでしょう。伝統芸能を単なる保存対象とするのではなく、今の時代を生きる芸術として輝かせようとする情熱こそが、私たちに感動を与えてくれるのだと確信しています。これからの氏の更なる飛躍が楽しみでなりません。
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