2019年6月14日、福岡県で、高齢者の財産管理を担うべき成年後見人による驚くべき金銭流用が明らかになりました。福岡県司法書士会に所属する男性司法書士が、管理していた高齢者の方の口座から数百万円もの現金を私的に流用していたというのです。認知症などで判断能力が不十分な方を守るための重要な制度を悪用したこの事態は、大きな波紋を広げています。
この不正な金の動きは、司法書士で構成される「成年後見センター・リーガルサポート福岡支部」が、昨年末に業務報告を点検した際に見つけ出されたといいます。男性司法書士は、支部による聞き取り調査に対して流用の事実を認め、「生活費に充てた」と供述しているとのことで、現在、福岡県司法書士会が詳しい経緯について調査を進めている状況です。
成年後見人という立場は、ご自身の財産や生活に関する重要な決定が難しくなった方のために、親族などの申し立てを受けて家庭裁判所が選任する専門職です。これは、その方の生活を支え、財産を守るための公益性の高い役割であり、極めて高い倫理観と信頼性が求められます。それにもかかわらず、その任にあった者が高齢者の大切な財産を横領していたという事実は、断じて許される行為ではありません。私たちは、このような一部の専門職の不正行為によって、制度全体への信頼が揺らぐことを深く憂慮いたします。
高齢化が進行する社会において、成年後見制度の重要性は増す一方です。財産を託す側が不安を感じるような事態は、制度の根幹を揺るがしかねません。このニュースが報じられると、インターネット上のSNSでも「信じられない」「高齢者が気の毒すぎる」「後見人制度自体が不安になる」といった怒りや不安の声が噴出しており、多くの読者がこの倫理的な問題に高い関心を寄せているのが現状です。専門職としての責任を重く受け止め、再発防止に向けた厳格なチェック体制の構築が急務であると言えるでしょう。
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