2019年08月27日から2019年08月28日頃にかけて、鹿児島県出水市で4歳の大塚璃愛来(りあら)ちゃんが命を落とすという痛ましい事件が発生しました。この事件では、母親の交際相手である男が暴行の疑いで逮捕されていますが、その裏側で行政機関の対応に大きな疑問符が投げかけられています。本来であれば子供を守る砦となるべき児童相談所と警察の間で、その対応を巡る主張が真っ向から対立しているのです。
2019年09月05日に公表された情報によれば、鹿児島県中央児童相談所は同年04月の段階で、県警に対して璃愛来ちゃんの一時保護を検討するよう要請したと説明しています。一時保護とは、虐待の疑いがある子供を親から引き離し、安全な施設などで保護する緊急の措置を指す専門用語です。しかし、驚くべきことに県警側はこの要請を「受けていない」と回答しており、両者の認識には致命的な食い違いが生じています。
認定された育児放棄と見送られた保護の代償
児童相談所はその後、璃愛来ちゃんの家庭状況について「ネグレクト(育児放棄)」の状態にあると正式に認定していました。これは食事を与えない、不潔な環境に置くといった、親としての養育義務を放棄する虐待の一種です。それにもかかわらず、最終的に一時保護の実施は見送られる形となりました。SNS上では「なぜ助けられなかったのか」「役所の縦割りが命を奪った」といった、悲しみと怒りが混ざり合った声が数多く寄せられています。
この事態を重く見た厚生労働省は、2019年09月に入り、今回の一連の対応が適切であったかどうかを検証するための調査を開始しました。編集者の視点から申し上げれば、情報のバトンがうまく渡っていなかったという事実は、あまりに重すぎる落ち度と言わざるを得ません。組織の面子を守るための「言った、言わない」の議論は、亡くなった小さな命の前では何の意味も持たず、ただただ制度の脆弱さを露呈させるばかりです。
子供の命を守るためのネットワークが、皮肉にもその「つなぎ目」から崩れてしまった今回の事件は、日本の児童福祉が抱える闇を浮き彫りにしています。二度とこのような悲劇を繰り返さないためには、警察と児相がリアルタイムで情報を共有し、責任を明確化するシステムの構築が急務でしょう。国の調査によって、どの段階で守れるはずのチャンスが失われてしまったのか、徹底的な解明がなされることが切に願われます。
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