2019年6月14日、スーパーラグビーの最終節が行われ、日本チームのサンウルブズはブエノスアイレスでジャガーズ(アルゼンチン)と対戦しましたが、10対52で大敗を喫しました。この結果、サンウルブズは9連敗でシーズンを終え、参戦4年目となる2019年シーズンは2勝14敗という厳しい成績に留まることになりました。対戦相手のジャガーズは11勝5敗と南アフリカ・カンファレンス首位の実力を誇り、その差を見せつけられる形となってしまいました。
この日の試合は、サンウルブズにとって非常に厳しい展開となりました。特にフッカーというポジションは、スクラムやラインアウトといったセットプレーにおいて非常に重要な役割を担う専門性の高いポジションですが、先発・控え選手に負傷者が相次ぎ、後半にはついにフッカーの交代要員がいなくなってしまったのです。ラグビーのルールでは、フッカーが不在になると、安全上の理由から試合を続けるためにスクラムを組む際に人数を減らさなければならず、結果的に数的不利、すなわちシンビン(一時退場)に近い状況で戦うことを余儀なくされてしまいました。フランカーの松橋選手は試合後、「厳しい試合だった。このような結果になって悔しい」と、胸中を明かしています。
しかし、決して手をこまねいていたわけではありません。前半28分には、素早い出足のディフェンスが見事に機能し、相手からボールを奪い返すターンオーバーに成功しました。そこからウィングのファンデンヒーファー選手が卓越した個人技で反撃のトライを挙げ、さらにはフルバックのマシレワ選手も今シーズン11トライ目となる得点を決め、一時は10対14と食い下がる健闘を見せていたのです。ですが、前半終了間際にマシレワ選手がシンビン(一時退場)の判定を受け、相手に認定トライ(ペナルティによってトライが妨げられたと認められた場合に与えられるトライ)を献上。これで流れは完全に相手チームに傾き、15人で戦えなくなった後半は一方的な展開となってしまいました。
サンウルブズは参戦初年度から毎年勝ち星を積み重ねてきましたが、ラグビーワールドカップ(W杯)が開催されるこの2019年シーズンは、残念ながら2勝という結果に終わってしまいました。松橋選手は「一人一人を見ると成長した部分もある」と語り、チームの成長という確かな収穫も口にされていますが、チームの中核を担う日本代表選手が少ない布陣では、世界のトップレベルのチームが集うスーパーラグビーという過酷なリーグで、さらに勝利を上積みすることは困難だったと言えるでしょう。この結果に対し、SNS上では「選手の皆さん、お疲れ様でした!」「W杯に向けてこの経験を活かしてほしい」といった、選手をねぎらう声や未来への期待を込めた反響が多く見られました。
🏉ラグビーW杯前の試練か?サンウルブズが示した意義と課題
チームの勝ち星が伸び悩んだ背景には、同年秋に日本で開催されるW杯を控えている事情も大きく影響していると考えられます。日本代表に選出されることが見込まれる主力選手たちは、代表合宿や代表活動を優先するため、サンウルブズの試合に出場できる機会が限られてしまうのです。このような「ナショナルチームとの兼ね合い」は、国際的なリーグに参加する上で常に悩ましい課題ですが、サンウルブズの存在そのものが、国際的なレベルでの競争を若手選手たちに経験させるという大きな意義を持っています。
私見を述べさせていただきますと、サンウルブズは、日本ラグビー界の未来を担う選手たちにとって、最高峰の舞台で「世界レベルのスピードとフィジカル」を肌で感じる貴重な機会を提供していると確信しています。もちろん、負けが続くことは悔しいですし、応援してくださる読者の皆様にも心苦しい気持ちがあります。しかし、この厳しい環境で得られた経験や、個々の成長は、必ずや2019年のラグビーW杯、そしてその後の日本ラグビーの飛躍に繋がると信じています。この悔しい最終戦を、選手たちが「更なる成長のためのバネ」にしてくれることを、メディアとして期待し、応援してまいりましょう。
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