富士山でのコウモリ調査から学ぶ「動物学者の真髄」!2019年10月4日の追憶と情熱

動物学者の今泉忠明氏が、2019年10月04日のコラムにて、自身の原点ともいえる瑞々しい記憶を綴られました。それは高校2年生の夏、スウェーデンから来日した若きコウモリ研究者、ラルス・ヴァーリン氏との富士山行です。父に連れられ、嵐の中で五合目を目指した若き日の冒険譚は、読者の心に深く響くことでしょう。

当時の様子を振り返ると、河口湖から五合目へ向かう四輪駆動の登山バスは、凄まじい轟音を響かせて急勾配を突き進んでいたといいます。三合目付近では、コメツガやシラビソといった亜高山帯を代表する針葉樹が、強風に煽られて激しく揺れ動いていました。自然の猛威を目の当たりにする、まさに手に汗握る道中だったと推察されます。

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嵐の富士山で見せた、飽くなき探究心とプロの姿勢

目的地に到着しても風雨は衰えず、一行は山小屋で足止めを食らいました。しかし、今泉氏の父はネズミの捕獲調査を強行し、ヴァーリン氏もまた、双眼鏡を手に一人で外へ飛び出しました。この「トラップ(罠)」を用いた調査や、視界不良の中でも対象を探す姿勢こそが、フィールドワークの厳しさと醍醐味を象徴しています。

結局、コウモリの姿を確認することは叶わず、全員がずぶ濡れになって帰還しました。冷え切った体に、山小屋の乾いた畳の感触がどれほど救いになったかは、想像に難くありません。SNSでは「学者の執念がすごい」「ずぶ濡れになっても調査を続ける姿にプロ意識を感じる」といった称賛の声が数多く寄せられています。

夜の山小屋は、避難してきた大勢の学生たちで超満員となり、まさに足の踏み場もない状態でした。長身のヴァーリン氏が窮屈そうに横たわる姿を、今泉氏は「静かに眠っている」と見守っていましたが、翌朝、実は一睡もできていなかったというエピソードには、思わず口元が緩んでしまうような人間味が溢れています。

不屈の精神が紡ぐ、未来への動物学

2019年10月04日現在、今泉氏は雨の中での調査で成果が得られないとき、決まってあの日のヴァーリン氏を思い出すそうです。動物学とは、派手な発見ばかりではなく、泥臭くコツコツと真面目に積み重ねる「誠実な学問」であるという教訓は、現代のあらゆる仕事に通ずる普遍的な価値観ではないでしょうか。

私は、このエピソードから「効率」だけでは語れない、真理追究の美しさを感じます。空振りに終わるかもしれない調査に身を投じる勇気こそが、新しい発見の扉を開く鍵となるはずです。失敗を恐れず、荒天の中でも前を向く今泉氏の姿勢に、私たちも日々を生き抜くための情熱を分けてもらえるような気がします。

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